編集者コメント
機関投資家の債券ポートフォリオ運用の実務は、新しい金融商品、投資手法、進化した分析理論によって明らかに変化してきた。
本書は、投資家にとって関心のあるテーマについて、定量的なアプローチに基づき、実務的な解決方法を提供したものである。複雑な数学的展開を避けているため、ポートフォリオ・マネージャー、年金基金、リサーチ・アナリスト、リスクマネージャー、研究者など幅広い層に読めるように工夫されている。
長年にわたって、ポートフォリオ・マネジャーとして活躍してきた著者たちの集大成ともいえる1冊。
第1部 ポートフォリオの定量的な運用における諸問題 第2部 定量的ポートフォリオ運用の具体例 第1章 クレジット市場における銘柄選択と アセット・アロケーション 第2章 グローバル投資におけるマクロ戦略のスキル 第3章 高流動性商品によるバークレイズ・キャピタル・ グローバル総合インデックスの複製 第4章 MBSインデックスの複製方法 第5章 クレジット・ポートフォリオにおける分散投資 第6章 MBSのデュレーション 第7章 クレジット債の実証的デュレーション 第8章 DTS(デュレーション×スプレッド) ――クレジット証券のスプレッド・リスク
レヴ・ディンキン
Lev Dynkin
アンソニー・グールド
Anthony Gould
ジェイ・ハイマン
Jay Hyman
ヴァディム・コンスタンティノフスキー
Vadim Konstantinovsky
ブルース・フェルプス
Bruce Phelps
本書の原著者は,Barclays CapitalのQuantitative Portfolio Strategy Groupに所属している,または所属していたメンバーである.定量的な研究を行う専門家であり,高い水準の学位を保有し,主要な業界専門誌に投稿したり,それらの雑誌の編集や審査の仕事もしている.分析の現実性と,学術研究と同様な厳密性とを併せ持ち,投資家に高く評価されている.
本多俊毅 訳者
ほんだ・としき
一橋大学大学院 国際企業戦略研究科准教授.
平成2年 一橋大学 経済学部卒業.
平成9年 スタンフォード大学 Ph.D.
平成10年 横浜国立大学 経済学部助教授.
平成12年 一橋大学大学院 国際企業戦略研究科助教授.現在に至る.