それはいかなる新社会を
創造しようとしているのか。
電力をめぐる状況は世界規模で大きく変わっていくことが確実視されている。電力需要逼迫時に供給サイドから一律・強制的に停電や使用制限をするのではなく、需要サイドでのピークカット、ピークシフト等の柔軟な取り組みができるようなスマートメーターなどを整備した電力システムが求められている。
供給側に偏っていたエネルギー政策を見直した新たな電力システムでは、デマンドレスポンス、省エネルギー、エネルギー貯蔵の3点の需要側資源も組み込んだ新たなエネルギー資源を、スマートグリッド技術によって既存の電力システムに統合するエネルギー政策を実現しようという動きが、日本に先行して電力自由化が進み、再生可能エネルギーの導入が進む欧米諸国ではさまざまな領域で見られる。
本書では、野村総合研究所の独自調査に基づき、新たな電力システムの様態の変化と将来指針および未来のエネルギーの姿が明らかにされる。また電力会社、通信事業者、重電メーカー、家電メーカー、自動車メーカー、住宅・不動産事業者の6業種について、新たな電力システムが実現した世界における事業機会や国内外における新たなビジネスモデルの萌芽事例が紹介されている。
序 章 世界で同時進行する電力システムの構造改革 第一章 新たな電力システムが必要とされる背景 第二章 新たな電力システムの制度設計の潮流 第三章 需要側を取り込んだ新たな電力システム 第四章 業種別にみる新たな事業機会
野村総合研究所
伊藤 剛 【編】
いとう・たけし
茂野綾美
しげの・あやみ
羅 俊明
ら・じゅんみょん
徳江朋美
とくえ・ともみ
佐藤仁人
さとう・まさと
阿部夏希
あべ・なつき
滝雄二朗
たき・ゆうじろう
神澤太郎
かんざわ・たろう
矢部智昭
やべ・ともあき
金子貴昭
かねこ・たかあき
金子哲也
かねこ・てつや
渡會竜司
わたらい・りゅうじ