水力発電が日本を救う

竹村 公太郎著
2016年8月19日 発売
定価 1,512円(税込)
ISBN:9784492762288 / サイズ:サイズ:四六判/ページ数:192

日本の未来に希望が持てる、目からウロコの日本経済論!



ベストセラー『日本史の謎は「地形」で解ける』で注目を集めた著者だが、元々は国土交通省河川局長であり“ダムの専門家”であった。その経験から、「既存ダムの活用」と「小水力発電」により日本のエネルギー問題が解決できると提言する。

まず、「既存ダムの活用」については、現在半分程度しか貯水していない多目的ダムの運用見直しで、大幅に発電量が増えると説く。台風など大雨に備えた約60年前の法律に縛られダムの空き容量を確保しているわけだが、気象予報が発達した現在では、ふだんから空けておく必要はないという。満水近くまでダムに水を貯めるようにすれば、その水量増加と水位上昇の効果により、現在の2倍の発電が可能となる。

このほか、「発電施設のないダムにも発電機を付ける」「ダムのかさ上げで貯水量を2倍以上にする」など、ちょっとした工夫で、既存ダムの発電量を現在の2~3倍に増やす方法が語られている。発電機を新たに取り付けるのは技術的にも容易であるという。また、10%程度のダムのかさ上げにより、発電量がほぼ倍増する原理もわかりやすく解説されている。

次に「小水力発電」については、全国数千カ所ある砂防ダムなどが候補地として挙げられている。ひとつひとつの発電量は小規模でも、総計では莫大な電力量になる。電力需要に貢献するとともに、山間地に自主財源をもたらし過疎地の活性化に結びつけるスキームも提示されている。

純国産の自然エネルギーである水力発電の見直しで200兆円もの富を増やせるという著者の主張は、読むだけでも楽しい。

 

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概要

『日本史の謎は「地形」で解ける』の著者が断言。世界にも稀な地形と気象の日本は、既存ダム徹底活用でエネルギー大国になれる!

目次

序 100年後の日本のために
第1章 なぜ、ダムを増やさずに水力発電を2倍にできるのか
第2章 なぜ、日本をエネルギー資源大国と呼べるのか
第3章 なぜ、日本のダムは200兆円の遺産なのか
第4章 なぜ、地形を見ればエネルギーの将来が分かるのか
第5章 なぜ、水源地域が水力発電事業のオーナーになるべきなのか
第6章 どうすれば、水源地域主体の水力発電は成功できるのか
終章 未来のエネルギーと水力発電

 

著者プロフィール

竹村 公太郎
たけむら・こうたろう

1945年生まれ。1970年、東北大学工学部土木工学科修士課程修了。同年、建設省入省。以来、主にダム・河川事業を担当し、近畿地方建設局長、河川局長などを歴任。2002年、国土交通省退官後、リバーフロント研究所代表理事を経て、現在は日本水フォーラム事務局長。
著書にベストセラーとなった『日本史のなぞは「地形」で解ける』(PHP文庫)シリーズなどがあるほか、養老孟司氏との共著に『本質を見抜く力――環境・食料・エネルギー』(PHP新書)がある。