ミクロ経済学II<プログレッシブ経済学シリーズ>

八田 達夫著
2009年7月31日 発売
定価 4,180円(税込)
ISBN:9784492813003 / サイズ:サイズ:A5判/ページ数:624


本書は,経済学を初めて学ぶ人が,さまざまな経済政策問題への対応策を自分自身で考えられるようになることを目的としたミクロ経済学の入門テキストです.



上巻(1))では,市場と政府の役割分担を明らかにしたうえで,市場の失敗と政府の失敗への対策を論じました.



本巻(2))では,労働・土地・資本市場をくわしく分析し,それを土台に,格差是正政策と効率化政策との関連を明確にします.さらに,その視点から現在日本の経済政策を評価します.



○本書で扱う課題

【格差是正】 家計が得る所得(賃金,地代,家賃など)が市場でどのように決まるかを分析し,所得格差の原因を探り,格差是正策を論じます.

【効率化】 まず,労働・土地・資本市場の余剰分析を行います.つぎに,社会的機会費用の概念を用いて,独占や外部不経済などの非効率を示します.さらに厚生経済学の基本定理を証明します.

【格差是正と効率化の両立】 格差是正政策が効率化政策と両立可能であることを示し,そのうえで,日本では効率化政策も格差是正政策も実行する余地がきわめて大きいことを示します.


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概要

首尾一貫した経済学に基づいた政策論の視点を身に付けるためのミクロ経済学のテキスト。不況期の政府と市場の役割分担について見直し、効率化政策が格差是正につながることを示す。

目次


12章 フローとストック
13章 労働
14章 生産要素の総量市場と帰属所得
15章 供給者による自家消費
16章 混雑
17章 長期と最長期
18章 生産と消費の基礎理論
19章 厚生経済学の基本定理
20章 社会的厚生
21章 効率化政策
22章 格差是正政策
終 章 効率化政策と格差是正政策の両立

<1)巻-市場の失敗と政府の失敗への対策> 
序章 市場と政府の役割分担 
1章 市場 
2章 供給 
3章 余剰と参入規制 
4章 市場介入 
5章 弾力性・限界収入 
6章 規模の経済:独占 
7章 外部経済と不経済 
8章 減産補助金と環境権 
9章 情報の非対称性 
10章 公共財 
11章 権利の売買 

 

著者プロフィール

八田達夫
はった たつお

政策研究大学院大学(GRIPS)学長.
1943年東京都に生まれる. 1966年国際基督教大学(ICU)教養学部卒業(1966年). 1973年ジョンズ・ホプキンス大学経済学部博士(Ph.D.). オハイオ州立大学経済学部助教授(1973-74年),埼玉大学教養学部助教授(1974-77年), ジョンズ・ホプキンス大学経済学部助教授・准教授・教授(1974-85年), 大阪大学社会経済研究所教授・所長(1986-99年), 東京大学空間情報科学研究センター教授(1999-2004年), 国際基督教大学教養学部教授(2004-07年), を経て2007年より政策研究大学院大学(GRIPS)学長.

[主要論文] "The Welfare Effect of Tariff Rate Reductions in the Multinational World," Journal of International Economics , 1979(共著); "Competition and Nationally Optimum Resources Allocation under the Presence of Urban Tariff Congestion," Journal of Urban Economics, 1983; "Tax Reform and Strong Substitutes," International Economic Review, 1986(共著); 「財政システム:効率化標準と再分配基準」貝塚啓明・金本良嗣(編)『日本の財政システム:制度設計の構想』東京大学出版会,1994年; 「所得税と支出税の収束」木下和夫(編)『租税構造の理論と課題』財務経理協会,1996年; "A Theory of Commodity Tax Reform under Revenue Constraints," The Japanese Economic Review, 2004, 他.
[主要著作] 『直接税改革』日本経済新聞社,1988年; 『消費税はやはりいらない』東洋経済新報社,1994年; 『東京一極集中の経済分析』日本経済新聞社(編著),1994年; 『東京問題の経済学』東京大学出版会(共編,日本不動産学会賞),1995年; 『「弱者」保護政策の経済分析』日本経済新聞社(共編),1995年; 『日本再生に「痛み」はいらない』東洋経済新報社(共著),2003年; 『都心回帰の経済学』日本経済新聞社(編著),2006年,他.