第3世代サブスクリプションがBtoBに革命を起こす!
サブスクリプションで日本企業の可能性は広がる
いま、ビジネスシーンでもっともホットなキーワードの一つ。それがサブスクリプションだ。
サブスクリプションについて、さまざまなメディアでは「料金の支払い方」のみが注目されている。例えば「コーヒー飲み放題」や「音楽聞き放題」など、定額課金こそがサブスクリプションであるかのような捉え方がされているが、これはサブスクリプションの一面をとらえているに過ぎない。
シェアリング・エコノミーやサーキュラー・エコノミーといった新たな経済の考え方が広がり、一方でIoTやAIといったデジタル・テクノロジーが急速に進化。ビジネスそのものが大きく変化しようとしている中で、まさに次世代のサブスクリプションが登場している。
本書では、サブスクリプションの本質を「顧客との継続的な関係を担保する」ことと定義し、その進化を第1世代から第3世代に分けてその特徴を捉え、最新の第3世代サブスクリプションを「S・M・A・R・Tサブスクリプション」として分析する。同時にビジネスの革新性からもサブスクリプションを3つのグループに分類し、サブスクリプションこそがビジネスモデルの変革をもたらしうる、ビジネス革命を起こす可能性があるものであることを指摘する。
表層的な「〇〇放題」のサブスクリプションだけを眺めていたのでは、この大きな時代の流れを捉えることはできない。サブスクリプションは「決済」や「会員制」、「eコマース」といった言葉と同等の広い語義範囲を持っていると考えられ、よって、さまざまな業種・業態、商材、地域といったジャンルごとに最適化されたサブスクリプションがあって然るべきだが、現時点ではそのような議論はあまりなされていない。
さまざまなサブスクリプションが出現し、マーケットが急拡大しているなか、日本のBtoBの製造業もその主役となりえる可能性を秘めている。日本の製造業の多くはいま、「モノ」を中心とした売り切り型のビジネスモデルから、顧客に新たな体験価値を提供し継続的に対価を得る「コト」を中心としたビジネスモデルへと軸足を移そうとしている。このとき、有効な「解」となるのがサブスクリプションだ。
本書では、「SMARTサブスクリプション」をいち早く展開している日本企業の事例も紹介しながら、その具体的な進め方を提言していく。サブスクリプションの新たな指南書の誕生である。