Think!別冊 シン・日本的経営

一般社団法人日本能率協会監修
2024年2月7日 発売
定価 1,650円(税込)
ISBN:9784492962329 / サイズ:A4変/並/122

日本の「失われた30年」は本当なのか?

バブル崩壊後、自信を失った多くの日本企業は欧米流の「カタカナ」経営手法を無条件に導入してきたが、残念ながら取り組みの多くが成功したとは言い難い。

一方で、日本経済が困難な時期にも経営努力を続け、イノベーションを生み出し、発展した企業もある。これらの企業にとっては「失われた30年」ではなく、「成長の30年」だったわけである。

欧米企業の追随に終わらせず、日本企業がこれから取るべき針路はどこにあり、どのようなマネジメントを目指すべきか、自らの強みを見つめ、ものごとの本質を見極める必要がある。

われわれはどこから来て、どこへ向かうのか?
これからのマネジメント、人と組織をどうかたちづくるべきか?
真の、そして新しい、「シン・日本的経営」とは何か?

本書では「シン・日本的経営とはどういうものか」という問いを立てながら、25人に上る第一線の識者・ビジネスリーダーの考察や事例をふんだんに紹介。大局的な視点から、未来に向けての経営と人材育成の羅針盤となる“決定版”だ。

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概要

「失われた30年」と言われるが日本企業の取り組み全てが失敗だったのか。日本企業の強みや特長を活かす「シン・日本的経営」を提案

目次

「公益資本主義」に基づくシン・日本的経営を目指せ
原 丈人 アライアンス・フォーラム財団 

流れに逆らわず しかし流されない「大義」とは
宮内 謙 ソフトバンク
中村正己 日本能率協会

Chapter1
失われた30年は真実か
 
日本は世界の中で「なくてはならない国」であれ 
米倉誠一郎 法政大学経営大学院 一橋大学

「失われた30年」の克服は、「課長力の復活」がポイントになる 
綱島邦夫 コーン・フェリー・ジャパン

日本企業はアピール力を高め自信を取り戻せ
ハロルド・ジョージ・メイ 元タカラトミー
小宮太郎 日本能率協会

Chapter2
日本企業が大切にすべき大義とは

徳川将軍家にさかのぼって考える日本の「大義」の本質
德川家広 徳川宗家19代当主 德川記念財団

京セラ・稲盛和夫が掲げた経営の「大義」 
森田 直 NTMC

受け継がれてきた企業理念が一人ひとりのDNAとして息づく
佐々木正人 竹中工務店

Chapter3
江戸時代に学ぶマネジメント

江戸時代のシステムは、なぜ260年続いたのか 
加来耕三 歴史家 作家

経営者は上杉鷹山と二宮尊徳に学べ 
童門冬二 作家

規範形成を重んじた江戸時代の叡智と教育力
田口佳史 イメージプラン

Chapter4
日本企業における組織風土変革の展開

日本の「現場力」再生に不可欠な組織風土の変革 
遠藤 功 シナ・コーポレーション

現代の組織に働きがちな遠心力を「求心力」に変えよ 
中原 淳 立教大学

危機をバネに、チーム力とものつくり力を再生させる
北澤通宏 富士電機 

個を活かし、日米のハイブリッド型経営目指せ
青野慶久 サイボウズ

Chapter5
21世紀に活かすべき欧米型経営手法の本質

企業は欧米流の経営手法とどう向き合うべきか
名和高司 一橋ビジネススクール

雇用・人事の在り方と日本的経営をどう修正すべきか
中込 賢二 株式会社T&Dホールディングス 前会長

Chapter6
ダイバーシティーと失敗経験を活かす人材育成こそ求められる
柳川範之 東京大学大学院

ミドルマネジメントの強化は人事最大の課題
松﨑 毅 キッコーマン

著者プロフィール

一般社団法人日本能率協会  【監修】
いっぱんしゃだんほうじんにほんのうりつきょうかい

1942(昭和17)年の設立以来、経営革新の推進機関として、企業や組織の経営上の課題解決支援を行っている。
主な事業は、マネジメントに関する調査・研究、人材の育成、表彰、資格認定、産業振興のための展示会、マネジメントシステム認証審査・温室効果ガス排出量の第三者検証など。長期経営教育「JMAマネジメント・インスティチュート」の運営により、経営革新を担う次世代リーダーの育成にも力を入れている。