BtoB製造業のコミュニケーション革命

顧客接点のデジタル化がもたらす未来

氣賀 崇著
定価 1,760円(税込)
ISBN:9784492962367 / サイズ:四六/並/208

◆「口下手」な日本のBtoB製造業と伸びしろ
高い技術力、高品質な製品・サービス、真摯な企業姿勢を持つ日本のBtoB製造業。しかし彼らは自らが持つ価値を顧客に届けられていない。つまり「口下手」なのだ。逆に言えば、その魅力を潜在顧客に余すことなく伝えることができれば、享受できるメリットは計り知れず、伸びしろも大きい。
世界経済の主役交代が叫ばれ日本企業の存在感が薄くなってきている今、BtoB製造業との親和性が高いデジタルコミュニケーションへの取り組みについて、この道の第一人者である著者が、大局的な現状解説と改善提言を行う。

◆課題の本質から実例での解決策まで、各章の内容に注目!
●第1章 日本のBtoB製造業がいかに情報発信をおろそかにしてきたかを指摘。この分野では日本よりずっと先をゆく海外事例等も引きながら、その重要性を説く。
●第2章 デジタルコミュニケーションの誕生と普及の歴史にはじまり、BtoBとの相性の良さを紐解いて、業種ごとのデジタルコミュニケーション活用法等を提示。
●第3章 企業が潜在的に持つ多量の情報をいかに整理、提供していくかを、「基礎編」「大規模編」「上級編」とステージ別に解説。デジタルコミュニケーションは「都市づくり」が参考になると説明する。
●第4章 前章まででデジタルコミュニケーションの基本部分や理論を理解した読者に向けて、「A社」を事例に挙げ、実際の課題解決の模様をリアリティ豊かに紹介してゆくチャプター。
●第5章 「デジタルコミュニケーションを前進させるには」と銘打ち、5~10年という中長期の期間を見据えて、戦略的・計画的に変革を推進することの大切さを強調する。

◆日本の製造業のデジタルコミュニケーションが進むべき道は?
本書は読者に、競争力強化に欠かせないデジタルコミュニケーションの構築と運用をどう進めればいいのかを伝えるが、同時に場当たり的・表層的な施策のみに満足することに警鐘を鳴らし、BtoB製造業がやってこなかった自社の価値の見える化とその仕組みづくりには、腰をすえて取り組まねばならないことを教えてくれる。
デジタルの特長を十分に活かしきれていない日本のデジタルコミュニケーションが進むべき道を示し、国内企業の成長と日本経済の発展の一助となることを目指す、視座の高い一冊。

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概要

日本のBtoB製造業に「大きな成長余地がある」デジタルコミュニケーションについて、豊富な事例を交えつつ改善の処方箋を示す。

目次

はじめに

◆第1章
●BtoB製造業がおろそかにしてきた情報発信
伝わらなければ存在しないのと同じ
大変革の到来で高まるコミュニケーションの重要性
自分のことを自分の口で語り始めた製造業の経営層
企業のコミュニケーションは伝えるべき価値の認識から
CCとMCの両輪を回して自社の価値を伝える
何でも見せようとするMLB.comを見習おう
これまで使えなかった情報を表舞台に出す
デジタルコミュニケーションは製造業DXの大事な1テーマ

◆第2章
●デジタルコミュニケーションはBtoB製造業の何を変えるのか
デジタルコミュニケーションの普及の歴史
直接コミュニケーションで近づく顧客との関係
BtoBとデジタルコミュニケーションは相性がいい
企業がメリットを得るためのデジタル活用5原則
デジタル時代のCCとMC
業種で異なるデジタルコミュニケーションの使い方
リアルとデジタルを行き来する潜在顧客
先行する海外のBtoB製造業

◆第3章
●デジタルコミュニケーションの全体像とステージ別実践方法
大都市のように複雑なデジタルコミュニケーション
中心となるのはウェブサイト
大量の情報管理を支えるシステムプラットフォーム
活用の肝はコンテンツとデータ分析
ステージ別の実践方法
 基礎編:すべてのBtoB製造業
 大規模編:大企業特有のグローバルウェブサイト群
 上級編:双方向機能とデジタルサービス
BtoB製造業のウェブサイト群は巨大な顧客接点
都市づくりに学ぶ

◆第4章
●実録・5年がかりのデジタルコミュニケーション改革
A社のグローバルマーケティングプラットフォーム構築5カ年計画
A社の成功要因
専門家を使いこなす
デジタルコミュニケーションはつないでこそ

◆第5章
●デジタルコミュニケーションを前進させるには
  BtoB製造業の現在地
  「デジタルだからこそできること」に進むための6つのポイント
  デジタルコミュニケーションを改革すれば企業そのものが変わる
  改革には5~10年の期間が必要

おわりに
謝辞

著者プロフィール

氣賀 崇  【著】
きが たかし

慶應義塾大学総合政策学部卒業後、ブラウン・ブラザーズ・ハリマン入社。ニューヨーク本社の国際株式投資部にて、日本およびアジア株のアナリストを務める。海外インターネットビジネスへの投資に携わった後の2000年、サイエント株式会社に入社。デジタル戦略の策定やグローバルWebサイト群の再構築支援に従事。2009年、BtoB企業のデジタルコミュニケーションに特化したイントリックス株式会社を設立し、代表取締役に就任。以来、「俯瞰」「長期視点」をキーワードに、素材・部品から機械・装置メーカーまで様々なBtoB製造業の支援を続けている。