一橋ビジネスレビュー

学界とビジネスの現場をつなぐ本格的経営誌。

2012年夏号 第60巻1号
2012年6月11日 発売
定価 2,200円(税込)
ISBN:9784492820537

日本の企業会計のゆくえ

日本の企業会計が揺れている。IFRSなど会計基準の国際的統合化・収斂化をめぐる動きが目まぐるしく変化していることに加えて、オリンパスや大王製紙などの事件を契機とした日本の企業会計に対する不信感が増幅しているためである。さらに、さまざまなリスク事象の発生に伴い、環境や社会に対する企業の役割が見直され、それに比例して企業会計が果たすべき役割も変化し始めている。本特集は、こうした日本の企業会計がどのような進化・発展をめざすべきかについて改めて検討することをねらいとしている。

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目次

特集
日本の企業会計のゆくえ

P.4 特集にあたって
加賀谷哲之

特集論文―1

P.6 会計はどこに向かっているのか
有用性喪失を超えて、価値創造に貢献できるか
伊藤邦雄(一橋大学大学院商学研究科教授)
加賀谷哲之(一橋大学大学院商学研究科准教授)
鈴木智大(亜細亜大学経営学部専任講師)

特集論文―2

P.24 コーポレートガバナンス危機をめぐる課題と展望
実証主義・実践主義の視点から
冨山和彦(株式会社経営共創基盤 代表取締役CEO)

特集論文―3

P.38 会計基準の国際的統合化・収斂化が投資行動に与える影響
加賀谷哲之(一橋大学大学院商学研究科准教授)

特集論文―4

P.58 持続的な価値創造に資する統合報告への挑戦とその意義
安井 肇(あらた監査法人 あらた基礎研究所 所長)
久禮由敬(あらた監査法人 リスク・コントロール・ソリューション部 シニアマネジャー)

特集論文―5

P.76 現実味を帯びてきたCSR報告の制度化
上妻義直(上智大学経済学部教授)

経営を読み解くキーワード

P.90 ソーシャルメディア
山本 晶(成蹊大学経済学部准教授)

特別寄稿

P.92 日本企業のクロスボーダーM&A
日本たばこ産業の事例に見る10の成功要因
伊藤友則(一橋大学大学院国際企業戦略研究科特任教授)

ビジネス・ケース

P.108 [No.096] オリンパス
会計不祥事の誘因とガバナンス不全のメカニズム
加賀谷哲之(一橋大学大学院商学研究科准教授)
鈴木智大(亜細亜大学経営学部専任講師)

P.126 [No.097] コマツインドネシア
日本企業の海外における人材活用
初見康行(一橋大学大学院商学研究科博士後期課程)
徐 旻(一橋大学大学院商学研究科経営学修士課程修了)

特別寄稿

P.148 知識ベース企業の経済学
ミドル・アップダウン・マネジメントとハイパーテキスト型組織の効率性
菊澤研宗(慶應義塾大学商学部教授)
野中郁次郎(一橋大学名誉教授)

[コラム] 偶然のイノベーション物語 第4回

P.164 帆船から蒸気船へ(続)
榊原清則(法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科教授)

[連載] 経営学のイノベーション

P.168 はじめてのビジネス・エコノミクス
第2回 「損して得とれ」の仕組みとは
動学的価格付けについて考える
柳川範之(東京大学大学院経済学研究科教授)

マネジメント・フォーラム

P.180 今こそ問い直す。日本の企業会計のDNAとは何か
[ゲスト]佐藤行弘(三菱電機株式会社 常任顧問)
[インタビュアー]加賀谷哲之(一橋大学大学院商学研究科准教授)

私のこの1冊

P.107 「本物」のエスノグラフィーのすごみ
バーニー・G・グレイザー/アンセルム・L・ストラウス
『死のアウェアネス理論と看護』
佐藤郁哉(一橋大学大学院商学研究科教授)

P.163 日本企業の求道的な能力蓄積の姿を描く
三戸祐子『定刻発車』
網倉久永(上智大学経済学部教授)

P.145 ビジネス・ケース オンデマンド販売のご案内

P.146 ビジネス・ケース バックナンバー一覧

P.194 次号予告・読者プレゼント&アンケート