週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌

担当記者より
2019年9月21日号
2019年9月17日 発売
定価 723円(税込)
JAN:4910201330997
【特集】子どもの命を守る ―虐待、事故の真相を探る―
子どもの命が危ない――。今年1月に起きた栗原心愛(みあ)さん死亡事件では、虐待死防止の課題が浮き彫りになった。そして昨今相次ぐ保育園での事故。背景には保育士不足など構造的課題がある。現場取材を基に子どもの命を守るための対策を考える。

Part1 止まらない虐待
行政支援が行き届かない現実 知られざる児童虐待
当事者が語る虐待 「虐待はゼロにできない。でも転んだときの手助けを」
目黒区・結愛ちゃん虐待死 なぜ行政は救えなかったのか
児童福祉司の残業時間・休暇取得を独自調査 パンクする児童相談所
米国やフランスの先進ケース 介入と支援の役割分担
子どもに向精神薬 児童養護施設の現実
子どもの声を拾い上げる民間ハブ拠点が必要だ
模索と実践を重ねてきた 大阪・西成の児童虐待防止策 
 
Part2 保育園の死角
急増する重大事故件数 脅かされる子の安全
保育士 低賃金のカラクリ 人件費に充てるものが別用途に
10月実施の幼保無償化 「劣悪でも対象」に自治体は反発
助成金詐欺が横行する「企業主導型保育所」の闇
匿名座談会 長時間労働に採用難 追い込まれる保育現場

Part3 病気・事故が襲う
先天性の疾患、感染症、小児がん 子どもの病と向き合う
後を絶たない子どもの自殺 根深い学校内での悩み
「いじめ自殺」を防げない 防止対策推進法の抜け穴
大人の注意だけでは不十分 不慮の事故死を避ける条件
今も残る大震災のトラウマ 求められる「寄り添い型支援」
 
【スペシャルリポート】
かんぽ  まさかの10月営業再開
日本郵政グループの不適切判断

日本郵便本社が発した「10月からかんぽ営業を段階的に再開」との緊急指示に、現場は大混乱。乗り換え勧奨禁止などの再発防止策、7月末に実施を発表した全件調査、特定事案調査にも大きな問題を残したままだ。拙速な営業再開の裏には何が。
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週刊東洋経済とは

週刊東洋経済

『週刊東洋経済』は、変化する世の中を確かな視点で解明する総合ビジネス週刊誌です。

創刊は1895年(明治28年)、日本国内で最も歴史のある週刊雑誌でもあります。企業戦略から主要業界事情、国内外の政治経済はもちろん、近年はビジネス実用、テクノロジー、社会問題まで、経済の複雑化やビジネスパーソンの関心の広がりに対応し、幅広いテーマを取り上げています。

一方で創刊以来、一貫しているのはセンセーショナリズム(扇情主義)を排除し、ファクトにこだわる編集方針を堅持することです。「意思決定のための必読誌」を掲げ、今読むべき特集やレポートを満載し、価値ある情報を毎週発信しています。

週刊東洋経済の編集方針

  1. 取材力
    当社に所属する約100人の経済専門記者が主要業界、全上場企業をカバー。国内外の経済や業界、企業などを深堀りし、他には読めない記事を提供。
  2. 分析力
    複雑な情報やビジネス慣習、制度変化などを分析し、的確に整理。表層的事象をなぞるのではなく、経済や社会の底流で起きている構造を読み解く
  3. 中立性
    企業や業界側の立場や事情に追従することなく、本誌記者は取材対象を客観的立場で分析・評価し、ときには忖度なく切り込む。

3つのポイント

視野が広がる幅広いテーマ
「健全なる経済社会を先導する」という創刊理念のもと、企業戦略やマクロ経済だけでなく、社会問題や海外情勢など幅広いテーマで特集を組み、中立的な立場で情報発信をしています。

図解や表でわかりやすく
ビジネス誌の中で随一の規模を誇る約100人の記者集団が、「経済から社会を読み解く」スタンスで徹底取材。旬な情報を図解や表にまとめて、わかりやすく解説します。

『会社四季報』の独自データで深掘り
約3,900社の上場企業すべてに担当記者を配置。財務情報から海外進出情報など『会社四季報』ならではのデータベースから独自の切り口で深掘りし、分析した連載や特集を『週刊東洋経済』で展開しています。

目次

第1特集
続発する虐待死、その真因を探る 子どもの命を守る

Part1 止まらない虐待
行政支援が届かない現実 知られざる児童虐待
ブローハン聡さん 「虐待はゼロにはできない 転んだときの手助けが必要」
目黒区・結愛ちゃん虐待死 なぜ行政は救えなかったのか
独自調査 パンクする児童相談所
米国やフランスで実践 介入と支援の役割分担
子どもたちを“薬漬け” 児童養護施設の現実
子どもの声を拾い上げる 民間“ハブ拠点”の存在意義
宮本ゆかりさん 「性的虐待を受けた人は自分を許すことが第一歩」
模索と実践を積み重ねてきた大阪・西成の児童虐待防止策

Part2 保育園の死角
急増する重大事故件数 脅かされる子の安全
保育士 低賃金のカラクリ 「委託費弾力運用」の大罪
10月実施の幼保無償化 「劣悪でも対象」に自治体反発
助成金詐欺が横行する「企業主導型保育所」の闇
匿名座談会 長時間労働に採用難 追い込まれる保育現場

Part3 病気・事故が襲う
先天性の疾患、感染症、小児がん 子どもの病と向き合う
後を絶たない子どもの自殺 根深い学校内での悩み
「いじめ自殺」を防げない 防止対策推進法の抜け穴
大人の注意だけでは不十分 不慮の事故死を避ける条件
今も残る大震災のトラウマ 求められる「寄り添い型支援」

スペシャルリポート
かんぽ まさかの10月営業再開 日本郵政グループの不適切判断
異次元の実績を上げる郵便局員たち

深層リポート
収束の兆し見えぬ香港騒乱 市民デモは新たなうねりへ
日産・西川社長辞任の衝撃 ルノーとの対立が再燃も
前途多難の楽天携帯事業 10月開始は間に合わず


連載
|経済を見る眼|決められない政治、試される英国民|苅谷剛彦
|ニュースの核心|安保カード乱発の米国流に距離を|西村豪太
|編集部から|
|『会社四季報』ルーキー登場|ヤシマキザイ
|トップに直撃|富士通社長 時田隆仁
|フォーカス政治|再結集に動き出した野党 問われる自公との対立軸|塩田 潮
|グローバルアイ|トランプ劇場は景気悪化でジ・エンド ほか
|INSIDE USA|落ちた「自動運転の先駆者」 産業スパイで有罪に?|瀧口範子
|中国動態|米国が台湾に戦闘機を売却 中国への強いメッセージ|小原凡司
|ゴルフざんまい|ついに実を結んだツアー強化の成果|小林浩美
|豊田章男 ―100年の孤独― |トヨタ生産方式の今|片山 修
|新・メタルカラーの時代|シャボン玉石けん|山根一眞
|マネー潮流|年末までにいったんドル高円安へ|佐々木 融
|少数異見|パスポートを持たない人々の現実
|知の技法 出世の作法|北方領土交渉で首脳が解決すべき2つの論点|佐藤 優
|経済学者が読み解く 現代社会のリアル|イノベーションをもたらす最適なインフレ率とは?|及川浩希
|人が集まる街 逃げる街|川口市(埼玉県) 工業都市からベッドタウンへ|牧野知弘
|マーケティング神話の崩壊|課題は「決断力」にあり|井上大輔
|必ず伝わる最強の話術|プレゼンの段取り3|松本和也
|クラシック音楽最新事情|名門古楽楽団が再現するバロック時代の音|田中 泰
|話題の本|『麺の科学』著者 山田昌治氏に聞く ほか
|「英語雑談力」入門|weigh on ~(~に重くのしかかる、圧迫する)|柴田真一
|経済クロスワード|ラグビーワールドカップ
|読者の手紙 次号予告|

今後の発売スケジュール

  • 11/10(月) 週刊東洋経済 2025年11月15日号

訂正情報

「週刊東洋経済2019年9月21日号」(9月17日発売)に、以下の間違いがありました。訂正してお詫び致します。
 
52ページ
 
■児童福祉司の労働環境の表
静岡市の年間の有給取得(日)
【誤】平均3.2     最小11.5
 ↓
【正】平均11.3   最小3.2