週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌

担当記者より
2019年12月14日号
2019年12月9日 発売
定価 730円(税込)
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【第1特集】最新! 危うい会社リスト

カネ余りで資金調達のしやすい環境が続く中、日本企業の海外大型M&Aは珍しくなくなりました。国内市場が低迷する中、海外に活路を見いだし大型受注する日本企業も急増しています。
一方でのれんなど将来減損しかねないリスク資産を積み上げたり、工事遅延などで巨額損失を突然計上したりする会社も増加しています。
急伸企業もひとつ間違えば大きく転落しかねません。のれんなど「疑似資産」の額、純利益と営業キャッシュフローのアンバランス、経営トップの信任、疑義注記・重要事象など、7つの独自指標で「危うい会社」の実相に迫る特集をお届けします。
 

【第2特集】変わる日立 IoTで世界へ挑む

日本を代表する巨大総合電機企業が今、“脱製造業”ともいえる動きに舵を切っています。攻めの主役は「ルマーダ」。社長の肝煎りで始まった独自のIoT基盤です。データを軸にGAFAと組むことも辞さないという改革の成否が注目されます。
 

【第3特集】ニセコ 熱狂リゾートの実像

「パウダースノー」を求め、北海道のニセコに殺到する外国人客。その数は住民約2万人の14倍にも及びます。観光ばかりでなく、別荘が建ち不動産投資も活発化しましたが、地価高騰やインフラ整備負担による財政圧迫といった問題も出ています。活況と苦悩の両面に迫りました。
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週刊東洋経済とは

週刊東洋経済

『週刊東洋経済』は、変化する世の中を確かな視点で解明する総合ビジネス週刊誌です。

創刊は1895年(明治28年)、日本国内で最も歴史のある週刊雑誌でもあります。企業戦略から主要業界事情、国内外の政治経済はもちろん、近年はビジネス実用、テクノロジー、社会問題まで、経済の複雑化やビジネスパーソンの関心の広がりに対応し、幅広いテーマを取り上げています。

一方で創刊以来、一貫しているのはセンセーショナリズム(扇情主義)を排除し、ファクトにこだわる編集方針を堅持することです。「意思決定のための必読誌」を掲げ、今読むべき特集やレポートを満載し、価値ある情報を毎週発信しています。

週刊東洋経済の編集方針

  1. 取材力
    当社に所属する約100人の経済専門記者が主要業界、全上場企業をカバー。国内外の経済や業界、企業などを深堀りし、他には読めない記事を提供。
  2. 分析力
    複雑な情報やビジネス慣習、制度変化などを分析し、的確に整理。表層的事象をなぞるのではなく、経済や社会の底流で起きている構造を読み解く
  3. 中立性
    企業や業界側の立場や事情に追従することなく、本誌記者は取材対象を客観的立場で分析・評価し、ときには忖度なく切り込む。

3つのポイント

視野が広がる幅広いテーマ
「健全なる経済社会を先導する」という創刊理念のもと、企業戦略やマクロ経済だけでなく、社会問題や海外情勢など幅広いテーマで特集を組み、中立的な立場で情報発信をしています。

図解や表でわかりやすく
ビジネス誌の中で随一の規模を誇る約100人の記者集団が、「経済から社会を読み解く」スタンスで徹底取材。旬な情報を図解や表にまとめて、わかりやすく解説します。

『会社四季報』の独自データで深掘り
約3,900社の上場企業すべてに担当記者を配置。財務情報から海外進出情報など『会社四季報』ならではのデータベースから独自の切り口で深掘りし、分析した連載や特集を『週刊東洋経済』で展開しています。

目次

第1特集
最新!危うい会社リスト
7つの指標で徹底解析


武田薬品、創業家が気をもむ「買収の代償」
[ 危うい会社1 ]積極投資で資産膨張
武田薬品だけじゃない!「疑似資産」にご用心
IFRSと日本基準の差額、営業キャッシュフローに着目 会計評論家 細野祐二

[ 危うい会社2 ]終わらない連続赤字
ぷらっとホーム、ライフネット生命… 最長は18年連続の赤字!
インドネシア土木工事の泥沼 危機に瀕する三井E&S

[ 危うい会社3 ]トップの信任が急落
スパンクリートコーポレーション、野村ホールディングス、三信電気 波乱を招く「株主の不満」
株主総会でまさかの展開 アドバネクスで起きたこと
「全特」と天下りの板挟み 日本郵便の危うい統治

[ 危うい会社4 ]アクティビストに狙われる
業界再編や親子上場解消で圧力 標的は日本板硝子、セブン&アイ

[ 危うい会社5 ]「アクルーアル」が大きい
黒字の裏に潜在リスク
営業キャッシュフローマイナス期数が多い会社
苦境企業が手を染める“闇増資”
財務諸表でわからずとも危うさは人に表れる 帝国データバンク東京支社情報部部長 赤間裕弥

[ 危うい会社6 ]疑義注記&重要事象
監査法人がイエローカード 事業存続が困難な会社
混迷するジャパンディスプレイ 「ゾンビ化」は誰のせいか

[ 危うい会社7 ]行き詰まるビジネスモデル
地銀がおびえる追加緩和
打開策を見いだせないスルガ銀行

第2特集
IoTで世界へ挑む 変わる日立
若手50人が将来の社長候補 意図的に作り込む“脱日本型人事” 
IBMやGEからヒント 「協創の森」に込めた意図
低迷「御三家」売却の大ナタ 車載はホンダ系3社を取得
「GAFAとは組んだらいい」 日立製作所社長兼CEO 東原敏昭

第3特集
ニセコ 熱狂リゾートの実像
「ヤマ」の論理と「マチ」の論理 ニセコ開発めぐり町は二分化
訪日客急増、「ポストニセコ」はどこだ

深層リポート
リストラ断行パナソニック 焦点は後継社長と成長戦略
大型買収で「再エネ」を拡大 三菱商事・中部電力の勝算


スペシャルリポート
小泉進次郎環境相に直撃
「政治家として、親として気候変動問題に取り組む」

連載
経済を見る眼|パワハラ対策に不可欠なもの|太田聰一
ニュースの核心|中国の鉄鋼大増産めぐるミステリー|西村豪太
『会社四季報』ルーキー登場|レオクラン
トップに直撃|「丸亀製麺に次ぐ業態を複数持つ必要がある」トリドールホールディングス社長 粟田貴也
フォーカス政治|政治の堕落を止めるために 問われる主権者の覚悟|山口二郎
グローバル・アイ|世界基金増資は今年最良のニュース/大陸でも冷める「EU愛」
INSIDE USA|米国のAI開発は中国に依存 議会報告に見る米国の危機感|ジェームズ・ショフ
中国動態|アリババが香港へ再上場 対米金融戦への布石に|孫 田夫
マネー潮流|クレジット市場からの警告|中空麻奈
少数異見|アジアの要所・香港の混乱と問題の本質
ゴルフざんまい|格好を気にしないゴルフプレーの攻め方|小林浩美
知の技法 出世の作法|ローマ教皇の訪日に用意周到だった日本政府|佐藤 優
経済学者が読み解く現代社会のリアル|原発停止に潜むリスク 電力価格の上昇に注目|内田真輔
人が集まる街 逃げる街|三浦市(神奈川県) 漁業・農業資源をどう生かす|牧野知弘
マーケティング神話の崩壊|迷走する戦略議論への処方箋|井上大輔
必ず伝わる最強の話術|伝わる話し方の心得 総まとめ|松本和也
クラシック音楽最新事情|日本独特の年末風物詩 第九の季節がやって来た|田中 泰
話題の本|「市場経済化でコネより金に賄賂の額で物事が決まる」 『〈賄賂〉のある暮らし』著者 岡 奈津子
「英語雑談力」入門|dietary restrictions (食事制限、食べられないもの)|柴田真一
経済クロスワード|企業のガバナンス
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