週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌。

担当記者より
2020年10月17日号
2020年10月12日 発売
定価 730円(税込)
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【特集】定年消滅

企業に対して70歳までの就業機会確保を努力義務とする、通称「70歳定年法」が来年4月から施行されます。その先に待つのは「定年消滅」です。働ける人は何歳になっても働き続けるという生涯現役社会に備え、今何をすべきでしょうか。

80歳まで働ける制度を設けた家電量販店のノジマなどシニアが大活躍する企業の事例や、これまでに培ったスキルを起業や転職で生かすための知恵などを満載しました。
 

【スペシャルリポート】ゼネコン界に「異変あり」 下請けから上がる悲鳴


新型コロナウイルスの猛威により、代金減額に苦しむ下請けや地方案件を取りにいく大手ゼネコン。重層的な構造を持つゼネコン界では、元請けの苦境は下請けへ順次波及していきます。「異変」はどこへ向かうのでしょうか。

 

担当記者より

特集「定年消滅」を担当した星出遼平です。実はこの4月に社会人になったばかりなのですが、初めて自分で取材して本格的に参画したのが今回の定年特集。最初に話を聞いた時は思わず耳を疑ってしまいました。24歳の私にとっては、40年以上も先のこと。イメージしようと思ったことさえない遠い将来の話です。

初めての取材は、化粧品・健康食品メーカーで働く67歳のKさん。オンラインでの取材ではありましたが、はきはきと張りのある声で前向きにお話しされる姿は、私が当初抱いていた「シニア」のイメージとは似ても似つきません。びっくりしました。

そんなKさんの「仕事が楽しい」という言葉が印象的でした。数カ月前に初めて社会に出た私も、コロナ禍の中とはいえ日々新しいインプットがあり、仕事は楽しいと感じています。でも、67歳の「仕事が楽しい」とは一体どのような感じなのでしょうか。

研修担当のKさんは活き活きとした顔で「若手社員が成長していく姿を見るのがうれしい」とお話されていましたが、そこにあるのは達成感なのか、自分の存在価値を感じるのか、あるいは日々の充実感なのか…。

いずれにしても、私にとっては未体験の楽しさを感じておられるのでしょう。40数年後の私がそれを実感できるように、まずは目の前の仕事をこなしながら、日々成長していきたいと思いました。

担当記者:星出 遼平(ほしで りょうへい)
東洋経済記者。早稲田大学政治経済学部卒業。 化粧品・日用品業界担当。 化粧品について日夜勉強中。2020年の目標はコスメ検定1級を取得すること。最近の趣味は家庭菜園。ゴーヤがすくすく育つ姿を見るのが毎日の楽しみ。

>>週刊東洋経済編集部の制作にかける思い

目次

特集
定年消滅

PART1 定年がなくなる日
健康なシニアは働く時代へ 70歳定年法の留意点
Q&A 70歳定年法開始前に 企業が準備することは?
家電量販店ノジマが衝撃の決断  「80歳まで働ける」を宣言
何歳まで働いてもいい 働き続けることが幸せに ●ノジマ社長 野島廣司
マクロ経済状況から徹底解説 定年消滅を促す3つの要因
[INTERVIEW]立命館アジア太平洋大学(APU)学長 出口治明
 
「定年制は今こそ廃止を シニアこそ起業すべきだ」

PART2 いつまでもこの会社で
貴重な戦力をどう活用するか 定年後も働きたい職場
〈流通 サミット〉元店長が店舗で魚をおろす
〈流通 カインズ〉70歳以上のベテランが大活躍
〈金融 大和証券グループ本社〉何歳でも働ける営業へ
〈金融 明治安田生命保険〉定年延長で要望の多様化に対応
〈異色企業 ファンケル〉アクティブシニアが若手を育成
〈異色企業 ラックランド〉実質生涯雇用で既存事業支える
〈建設業〉即戦力が欲しい! シニア争奪戦
「政府による定年延長は 百害あって一利なしだ」●CEAFOM代表 郡山史郎
お金のプロが分析します! 70歳現役社会のマネープラン
[INTERVIEW]伊藤忠商事名誉理事・元駐中国大使 丹羽宇一郎
 
「定年なんて要らない 仕事と努力は永遠に続く」
美術家 横尾忠則が答える「生涯現役」Q&A

PART3 会社には頼らない
会社員時代の経験と人脈を生かす リスク抑えるシニア起業
ガス設備点検、中小企業の経理業務・・・ シニアの求人ここにあり
コロナ禍で需要動向に変化の兆し 即戦力人材は引く手あまた
50歳からでも間に合う 在宅で稼ぐ!デジタル学習法
サイト制作からWebアプリ開発まで 中高年が挑むプログラミング
「お金」と「時間」の課題を解消するプログラムも 再出発のための学び直し
“引退宣言”した人気ライターが提言 貧乏くじ世代の40代に伝えたい転身のススメ
[INTERVIEW]作家 五木寛之 
 「残り50年は豊穣なる下山 濁世にも生き方がある」

スペシャルリポート
ゼネコン界に「異変あり」 下請けから上がる悲鳴
過ぎ去った建設業界の「春」

注目閣僚に聞く
デジタル改革担当相 平井卓也
デジタル庁は規制改革の象徴、成長戦略の柱だ


ニュース最前線
ホンダF1ついに終止符 エンジン開発「縮小」の必然
「第3のビール」は増税に ビール各社が描く皮算用
陸運業界2位の誕生ならず 当てが外れた日立物流


連載
|経済を見る眼|来年度予算には「賢い支出」が不可欠だ|佐藤主光
|ニュースの核心|菅政権が取り組むべきマイナンバー改革の本筋|野村明弘
|トップに直撃|ファナック 社長兼CEO 山口賢治
|フォーカス政治|民主主義の劣化にどう対処するか|山口二郎
|グローバル・アイ|法を使った与党の独裁 野党も強硬手段で対抗せよ|ヤン=ヴェルナー・ミュラー
|INSIDE USA|大統領選の新たな火種 郵便投票は不正の温床か|瀧口範子
|中国動態|「グリーン」を訴求する中国の思惑|伊藤亜聖
|財新|ジャック・マーが語る中国市場の未来不動産デベロッパー「新興EV」の野心
|マネー潮流|日本国債の格付けを維持せよ!|中空麻奈
|少数異見|「プレカリアート」決起、そして新南北戦争?
|知の技法 出世の作法|「2島プラスα」で合意した 電話での日ロ首脳会談|佐藤 優
|経済学者が読み解く 現代社会のリアル|インドの屋外排泄解消に「人のつながり」を活用|元橋一輝
|人が集まる街 逃げる街|茨城県 取手市|牧野知弘
|クラシック音楽最新事情|ベートーヴェン幻の名曲 生誕250周年で脚光|田中 泰
|話題の本|『歴史認識はどう語られてきたか』の著者 木村 幹に聞く ほか
|「英語雑談力」入門|be absorbed in ~|柴田真一
|経済クロスワード|70歳定年
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|読者の手紙 次号予告|