週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌

担当記者より
2026年1月31日・2月7日合併号最新号
2026年1月26日 発売
定価 950円(税込)
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【特集】ゼネコン大再編


好業績に沸くゼネコン業界ですが、急激な環境変化から大再編の波が待ち受けています。各社はいかなる「生存戦略」を描くのでしょうか。特集「ゼネコン大再編」では、想定される「3つの再編パターン」や、カギを握るメインバンクの存在、そして再編の呼び水となる「洋上風力」「サブコン」の動きなど、最前線を追います。深層リポートは「フジテレビ 再生への挑戦」。スペシャルインタビューには『機動戦士ガンダム ジークアクス』を手がけたアニメーション監督・鶴巻和哉氏が登場します。
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担当記者より

特集「ゼネコン大再編」を担当した具志堅聡です。

ゼネコン業界で今、再編の動きが活発化しています。インフロニア・ホールディングスによる三井住友建設の買収は業界の準大手クラス同士、大成建設による東洋建設の買収はスーパーゼネコンがマリコン(海洋土木)をのみ込むという構図でした。

足元では、受注環境が改善しています。データセンターや工場をはじめ建設工事が豊富にあり、受注時の採算を確保することで好業績のゼネコンが目立ちます。また、高市早苗政権下で防衛や国土強靱化関連の工事需要が拡大するといった思惑から、株価は上昇基調にあります。

明るい話ばかりではありません。建設業界は従前からの担い手不足に加え、2024年4月に残業規制が適用されて人手不足が深刻化しています。加えて、電気や通信、空調など専門性の高い設備の工事を担う「サブコン(専門工事会社)」の確保が難しくなっています。建設コストの高騰などを背景に、発注者側が再開発計画の中止や延期を余儀なくされています。

建設工事は国内外の景気や公共事業などに左右されるため、好環境がいつまでも続く保証はありません。こうした状況下で、人手不足の解消や事業領域の拡大、景気循環の影響を受けにくい収益構造への転換を行う手段として、M&A(合併・買収)に動くゼネコンが現れています。危機感を持つゼネコン幹部は少なくなく、「買われるくらいなら買収側に回りたい」「事業環境が悪くなる前に手を打ちたい」といった声が出ています。

そこで、今後想定される「3つの再編パターン」を整理し、ゼネコン各社のメインバンクの状況から「次の一手」を考えました。中小建設会社に忍び寄るアクティビスト(物言う株主)の動きや、洋上風力発電施設の建設で進む連携などにも焦点を当て、再編を予測するうえでのヒントを探りました。

今回の特集ではそんな注目のテーマに、ビジネスパーソンにとって必読の情報を盛り込みました。ぜひ手に取ってご覧ください。

担当記者:具志堅 聡(ぐしかた さとし)
東洋経済記者。建設、ホテル、アミューズメント・レジャー業界を担当。2014年に西日本新聞社入社。経済部や国際部・釜山駐在などを経て、23年からヤフー(現・LINEヤフー)で、Yahoo!ニューストピックスを編集。25年に東洋経済新報社入社。学生時代には韓国とイギリスに交換留学。大分市出身。

 

週刊東洋経済とは

週刊東洋経済

『週刊東洋経済』は、変化する世の中を確かな視点で解明する総合ビジネス週刊誌です。

創刊は1895年(明治28年)、日本国内で最も歴史のある週刊雑誌でもあります。企業戦略から主要業界事情、国内外の政治経済はもちろん、近年はビジネス実用、テクノロジー、社会問題まで、経済の複雑化やビジネスパーソンの関心の広がりに対応し、幅広いテーマを取り上げています。

一方で創刊以来、一貫しているのはセンセーショナリズム(扇情主義)を排除し、ファクトにこだわる編集方針を堅持することです。「意思決定のための必読誌」を掲げ、今読むべき特集やレポートを満載し、価値ある情報を毎週発信しています。

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    当社に所属する約100人の経済専門記者が主要業界、全上場企業をカバー。国内外の経済や業界、企業などを深堀りし、他には読めない記事を提供。
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    複雑な情報やビジネス慣習、制度変化などを分析し、的確に整理。表層的事象をなぞるのではなく、経済や社会の底流で起きている構造を読み解く
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    企業や業界側の立場や事情に追従することなく、本誌記者は取材対象を客観的立場で分析・評価し、ときには忖度なく切り込む。

3つのポイント

視野が広がる幅広いテーマ
「健全なる経済社会を先導する」という創刊理念のもと、企業戦略やマクロ経済だけでなく、社会問題や海外情勢など幅広いテーマで特集を組み、中立的な立場で情報発信をしています。

図解や表でわかりやすく
ビジネス誌の中で随一の規模を誇る約100人の記者集団が、「経済から社会を読み解く」スタンスで徹底取材。旬な情報を図解や表にまとめて、わかりやすく解説します。

『会社四季報』の独自データで深掘り
約3,900社の上場企業すべてに担当記者を配置。財務情報から海外進出情報など『会社四季報』ならではのデータベースから独自の切り口で深掘りし、分析した連載や特集を『週刊東洋経済』で展開しています。

目次

特集
ゼネコン大再編
本格的な変革期に突入 待ち受ける大型再編の波

PART1
地殻変動 「サナエノミクス」の波に乗るか!?

再編パターン① 垂直統合型 M&A巧者大成建設の野望 東洋建設 買収後の"照準"
[インタビュー] 経営トップは「この先」をどうみる?
「ゼネコンは数が多すぎる」大成建設 社長 相川善郎
「水・食・エネルギーに商機あり」 大林組 社長兼CEO 佐藤俊美
「M&Aは不要、品質維持が大事」 竹中工務店 社長 佐々木正人
再編パターン② ぶら下がり型 三井住友建設を取り込んだ 脱請負インフロニアの勝算
再編パターン③ 緩やかな連携型 みずほ銀行が設立を支援 「東北7社連携」の新スキーム
[インタビュー] 東北7社連合トップの真意 「競争だけでなく共創へ」 陰山建設 代表 陰山正弘
狙われた巴コーポ、佐田建 中小建設会社へファンドの揺さぶり

PART2
再編の呼び水 「洋上風力」と「サブコン」が焦点

洋上風力工事の期待と不安 際立つ鹿島の「したたかさ」
[インタビュー]「SEP船活用し、国内首位狙う」 清水建設 副社長 関口 猛
大和ハウスが電撃買収 サブコン再編の序章か
激動期に求められるのは「空間プロデューサー」の役割

深層リポート
フジテレビ 再生への挑戦
[インタビュー] フジ・メディア・ホールディングス 社長 清水賢治
 「問題の核心は同質性の高さ。コンテンツ起点に事業転換」
CMスポンサーは8割戻った なりふり構わぬ改革の成果
脱・地上波起点への転換でROE8%への道筋を描く
[コラム]「村上系」との熾烈な攻防

スペシャルインタビュー
自由な時代のガンダムへ エヴァ監督、原点回帰する
アニメーション監督、カラー取締役 鶴巻和哉

NEWS&TOPICS 最前線
BYD、日本市場で大逆風 補助金格差に軽EVで反撃
「業態超えた経営統合を」 金融行政トップが促す真意
ガンホーが唐突な社長交代 株主とのバトルが影響か


連載
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|トップに直撃|不二家 社長 河村宣行
|フォーカス政治|高市首相、「就任95日」解散の勝算|塩田 潮
|マネー潮流|世界の金融リスクは今年も山積み|中空麻奈
|中国動態|加速する地域金融機関の整理統合|福本智之
|財新 Opinion&News|テスラがBYDに「EV世界一」を譲った背景
|少数異見|「17の戦略分野」に大いなる既視感
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|話題の本|『東京で育つ/育てる 母子の生活史と 不平等の布置』の編者知念渉氏に聞く ほか
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|西野智彦の金融秘録|「預金封鎖」から80年②
|21世紀の証言|日産自動車元COO、INCJ元会長兼CEO 志賀俊之 その2
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