週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌。

担当記者より
2021年7月3日号
2021年6月28日 発売
定価 730円(税込)
JAN:4910201310715

【特集】SDGs 日本を代表する500社


投資や企業評価の新基準としてSDGsやESGといったサステナビリティの枠組みが注目されています。特集では「SDGs 日本を代表する500社」ランキングを初公表。サステナビリティを判定する「非財務情報」4カテゴリー(人材活用、環境、社会性、企業統治)、90項目を点数化し、500位までの企業を掲載しました。従来にはなかった詳細なSDGs企業ランキングです。企業の役員や社員、投資家、就活生の皆さんにとって、決定版となる非財務情報ランキング。ぜひ、2021年保存版としてご活用ください。

担当記者より

特集「SDGs 日本を代表する500社」を担当した宇都宮徹です。『週刊東洋経済』では2007年から毎年「CSR企業ランキング」を作成してきました。その基となっているのが、弊社データ事業局が毎年刊行している『CSR企業総覧』というとても分厚い専門情報誌です。今回の特集では、この『CSR企業総覧』の調査データからSDGsの取り組みに関する項目を評価して、初めての「SDGs企業ランキング」を作成しました。

『CSR企業総覧』では、年に1回、全上場企業と主要未上場企業を対象に独自のアンケート調査を実施しているのですが、その調査票は1社当たり実に10枚以上にも及びます。2021年版で得られた有効回答は1614社。そんな膨大なデータを基に、今回は「人材活用」「環境」「社会性」「企業統治」の4カテゴリーから全90項目を評価。その評価体系や配点についても、細かく検討を重ねました。

今回の特集では取材を重ねるほどに、SDGsへの取り組みは企業にとってもはや「やって当たり前」、いや、「やらなければ市場から退場を宣告されかねない」ものになっていることを実感しました。脱炭素や多様性などの取り組みに対してさまざまな開示義務が課せられ始めているほか、人権問題などへの対応も喫緊の課題。企業の存続問題にも通じつつあるのです。

一方で、教育の現場を取材する機会の多い私としては常々、学生や子どもたちほどこうした問題に関心が高く、また敏感であることを感じていました。若さゆえに未来のことを考えていかなければならないという意識が強いのでしょうか。そんな状況に少し明るい気持ちにはなるものの、自分とは遠い問題として捉えている大人がまだまだ多いのも事実。それは今や甚だしい時代錯誤です。

担当記者:宇都宮 徹(うつのみや とおる)
東洋経済記者。1974年生まれ。機械業界を担当。『会社四季報未上場版』編集部、決算短信担当、『週刊東洋経済』編集部(連載、エンタメ、就職、大学などの編集担当)、『会社四季報プロ500』副編集長。2019年4月から週刊東洋経済副編集長

>>週刊東洋経済編集部の制作にかける思い

目次

特集
SDGs 日本を代表する500社

基礎編
サステナビリティが企業にもたらす課題
サステナビリティ専門家に聞く 企業経営直撃!重要6テーマ

SDGs 日本を代表する500社ランキング【2021年版】
SDGs企業ランキング評価項目90
 
人材活用/環境/社会性/企業統治

テーマ別に見るSDGs
[ダイバーシティ]女性部長比率ランキング
[カーボンニュートラル]炭素利益率(ROC)ランキング
[生物多様性]生物多様性保全支出額ランキング
[社会参加]ボランティア休暇取得者数ランキング 
[リスクマネジメント]内部通報件数ランキング 

SDGs企業ランキング トップ企業インタビュー
[総合]オムロン 取締役会長 立石文雄
   「『非財務価値』が約6倍に 有報や短信に開示拡大へ」
[人材活用部門]ファンケル 理事、SDGs推進室室長 山本真帆
[環境部門]J.フロント リテイリング 執行役常務 平野秀一
[社会性部門]帝人 取締役常務執行役員 小山俊也
[企業統治部門]SOMPOホールディングス サステナブル経営推進室長 平野友輔

ニッポンはSDGsをどう達成するのか
「危機感が足りない まず目標を設定せよ」 慶応大学大学院教授 蟹江憲史
「限界値を超える前に社会システム変革を」 ジャーナリスト 国谷裕子

SDGs企業×高年収企業、長寿企業

投資編
評価会社のプロはここをチェック ESGファンドの選び方
SDGs銘柄のパフォーマンス比較 上昇期待は中下位企業、上位はTOPIX下回る
「ESGの対応いかんで市場の企業選別が進む」 GPIF 投資戦略部次長 チーフ・ストラテジスト 塩村賢史
売り手は熱心 「ESGファンド」の人気度
かつては東芝、シャープがトップ  CSR企業ランキング 15年興亡史

実践編
「やっているふり」は経営にマイナス SDGsウオッシュ予防の10原則
持続可能性の観点で整理 サプライチェーンで発生する大損害を防ぐ
SDGsと『論語と算盤』の共通点
気候変動軸にESGの情報開示規制強まる
ポストコロナのSDGs 経営の羅針盤として活用へ
欧州企業が存在感放つ 世界のSDGsランキング
SDGs企業 業種別ランキング

スペシャルリポート
エーザイ悲願の認知症薬 大化け期待とハードル
「勝ちに不思議の勝ちなし 根源的な治療が視界に入った」 エーザイCEO 内藤晴夫

ニュース最前線
ホンダが燃料電池車を終売 日本勢の水素戦略に波及も
サンドラッグの実力派会長 「電撃辞任」に映る焦燥感
宣言解除後も続く時短営業 飲食店に募る規制への不安


連載  
|経済を見る眼|五輪開催の中途半端な議論と結果責任|苅谷剛彦
|ニュースの核心|高圧経済のインフレリスクに揺れる米金融政策|中村 稔
|発見!成長企業|コメダホールディングス
|会社四季報 注目決算|今号の4社
|トップに直撃|セブン-イレブン・ジャパン 社長 永松文彦
|フォーカス政治|五輪に執着する首相の危うい命運|塩田潮
|中国動態|軍事的圧力とイメージ戦略との矛盾|小原凡司
|財新 Opinion&News|中国企業の「全固体電池」商用化に大きな壁
|グローバル・アイ|世界の集団免疫獲得は近い 牽引役はG7でなく中国だ|ビル・エモット
|INSIDE USA|米社会を覆う脱自粛への恐怖 コロナ後不安症という新課題|瀧口範子
|FROM The New York Times|ウーバーやリフトが高騰 迎えた大出血ビジネスの終焉
|マネー潮流|"ゲームチェンジャー"への適応|中空麻奈
|少数異見|「日英同盟」復活に甘い期待は禁物
|知の技法 出世の作法|最悪の関係だった米ロが 首脳会談で改善に向かう|佐藤 優
|経済学者が読み解く 現代社会のリアル|「漏給」と「スティグマ」 生活保護制度に潜む問題|栗田健一
|話題の本|『つながり続けるこども食堂』著者 湯浅 誠氏に聞く ほか
|経済クロスワード|SDGsとESG
|人が集まる街 逃げる街|新潟県 糸魚川市|牧野知弘
|ゴルフざんまい|輝きを増す ベテランの活躍|青木功
|編集部から|
|先週号の読まれた記事 次号予告|

訂正情報

「週刊東洋経済2021年7月3日号」(6月28日発売)に、以下の間違いがありました。訂正してお詫び致します。
 
51ページ ■オムロン 立石文雄会長インタビュー

開示ルールの質問に対するコメント
【誤】1.5度シナリオから2度シナリオへの移行
 ↓
【正】2度シナリオから1.5度シナリオへの移行
55ページ ■炭素利益率(ROC)ランキング

温室効果ガス排出量の単位
【誤】1000t-CO₂
   ↓
【正】t-CO₂

同じく、ランキングでの注記に「1000t-CO₂」とあるのは、正しくは「t-CO₂」です。