週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌。

担当記者より
2022年4月2日号
2022年3月28日 発売
定価 780円(税込)
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【特集】経済超入門2022


ウクライナ危機というこれまでにない有事が経済に深刻な影響を及ぼしています。経済制裁による経済のブロック化や、原油高による世界的なインフレも懸念されています。そうした事態はどのように起こり、どう対応すればよいか? それを「経済超入門」で解説していきます。

ロシア・中国の地政学的思惑やインフレ、半導体不足、当局の「GAFAM包囲網」、カーボンニュートラルの現状やメカニズムを大図解で説明。さらに、利上げや為替の仕組みなどビジネスでも役立つ経済の基本や注目の経済キーワード、経済指標を紹介します。

担当記者より

特集「経済超入門2022」を担当した常盤有未です。「経済超入門」は8年ほど前まで春の定番特集でした。久々の復活となります。「超入門」の名前のとおり、企画が立ち上がった当初は、新社会人向けに経済の基礎知識をわかりやすく伝えることを第一にした構成を考えていました。ところが、ウクライナ危機が発生。事態が深刻化していく中、ウクライナ危機が世界経済に与える影響についても詳しく取り上げることに。

国際派エコノミストとして知られる新潟県立大学の中島厚志教授は、ウクライナ危機やそれに伴う経済制裁で「世界経済のグローバル化にとって大打撃。東西の分断が一段と鮮明になる」と話します。一方で、「グローバル化が遅れている日本は経済の分断が進んでも一定の成長余地がある」と指摘します。いわく、日本は世界有数のヒト・モノ・カネがあるのに使えていないとのこと。OECD(経済協力開発機構)諸国の中で、日本人は平均よりパソコンを使えるにもかかわらず、企業への導入率が平均より低いというのは驚きです。特集を通して、日本経済活性化のためのヒントを感じ取っていただければと思います。

半導体不足、カーボンニュートラルなど注目すべき5大テーマはわかりやすい図解付きで解説しました。「年金制度は大丈夫?」「為替レートの仕組みは?」といった経済の疑問・基本知識もしっかり説明。ほかにも「経済キーワード」「経済指標&マーケットデータ」など盛りだくさんの内容となっています。日頃から本誌を読んでいただいている方はもちろん、就活生や新社会人にもぜひ手に取っていただきたい特集です。

担当記者:常盤 有未(ときわ ゆうみ)
これまでに自動車タイヤ、トラック、輸入車、スポーツ・アウトドア、コンビニ、外食、通販、美容家電業界を担当。現在は『週刊東洋経済』編集部で特集の企画・編集を担当するとともに教育業界などを取材。週刊東洋経済臨時増刊『本当に強い大学』編集長。趣味はサッカー、ラーメン研究。休日はダンスフィットネスにいそしむ。

>>週刊東洋経済編集部の制作にかける思い

目次

特集
経済超入門2022

【経済大図解】 今世界で起こっていること
ロシアと中国 ウクライナへの侵攻はロシアの地政学的要求
インフレ 景気対策で需要に着火 資源価格高騰で加速
半導体不足 コロナ禍で供給網寸断 安全保障面でも重要
カーボンニュートラル 脱炭素化へ投資加速 化石燃料高騰で混乱も
GAFAM 対 世界の当局 「イノベーションの担い手」は今や昔、市場支配力に風圧

PART I 混迷の震源地
ウクライナと世界経済

原油は100ドル前後で高止まり 停戦交渉が市場の注目ポイントに
[インタビュー]識者が語る ウクライナ情勢と今後
立教大学教授 蓮見 雄 「プーチン失脚でも事態は変わらないかもしれない」
日本エネルギー経済研究所主任研究員 栗田抄苗 「代替エネルギーの確保が急務になっている」
歴史からひもとくウクライナとロシア 歪んだ歴史観が招いた戦後最悪の欧州安保危機

PART II 疑問に答える
経済のギモンQ&A

●コロナ後の日本経済はどう変わる?
●値上げが相次いでも給料は上がらないのか?
●「ジョブ型雇用時代」はどんな働き方になる?
●人口減少と経済停滞の日本 年金制度は大丈夫か?
●暗号資産が普通の通貨になるのか?

PART III 基本知識
経済基本知識・用語

❶ 金利・金融政策 「利上げ」はなぜ話題になるのか?
❷ 為替レートの仕組み 円・ドルは貿易ではなく投機家の行動に左右される
「名目」と「実質」って何? 景気判断の観点では名目成長率を重視する
世の中を知るための経済キーワード30

PART IV 経済統計の見方
データで見る経済と社会

[図解]数字とグラフが語る現実
ビジネスに役立つデータも プロが教える「経済指標」の読み方
世の中がわかる 経済指標&マーケットデータ15

PART V 企業の動向
企業ニュースを押さえる

注目の企業ニュース10
①歴史的な「EV連合」
新しいモビリティー目指し ソニーとホンダが提携
②鉄道会社の打開策
「値下げ」と「値上げ」 鉄道運賃に2つの動き
③長引く東芝の混乱
上場維持の東芝側と非上場化狙う株主が対立
④相次ぐ流通再編
そごう・西武の売却大詰め 紆余曲折の関西スーパー
⑤国内製薬の開発力
ワクチン開発進まず 国際競争力の低下危惧
⑥TSMCの工場誘致
国の多額補助で実現 半導体産業の再興なるか
⑦ソフトバンクの思惑
ベンチャー投資に暗雲 アーム売却頓挫が追い打ち
⑧東証新市場スタート
「プライム市場」誕生も 企業の新陳代謝は進まず
⑨日興相場操縦事件
幹部ら4人を逮捕 組織関与の有無が焦点
⑩SBIの銀行再編策
新生銀行買収成功も 公的資金返済の壁は高い

国際派エコノミストが語る経済の読み方 「外貨が紙切れになるリスクを考えるべきだ」
新潟県立大学国際経済学部教授 中島厚志

ニュース最前線
小麦ショックで広がる悲鳴 「2割値上げ」の深刻影響
露呈した悪質すぎる取引 GoTo不正に深まる不信
富士通「幹部3000人」の希望退職に映る覚悟と焦り


連載
|経済を見る眼|日本的雇用慣行と個人のキャリア形成|太田聰一
|ニュースの核心|認定かかりつけ医制度に国民の支持は集まるか|野村明弘
|発見! 成長企業|グローバルセキュリティエキスパート
|会社四季報 注目決算|今号の4社
|トップに直撃|日本マクドナルドホールディングス 社長兼CEO 日色 保
|フォーカス政治|ウクライナ戦争と日本政治への教訓|山口二郎
|中国動態|「ロシア支持」打ち出せない中国の事情|小原凡司
|財新 Opinion &News|ウクライナ発「エネルギー危機」に身構える中国
|グローバル・アイ|制裁で崩れるプーチンの砦 甚大な経済被害は隠蔽不可能|アンダース・オスランド
|Inside USA|経済安保と経済版2プラス2 官僚の「省益争い」が落とし穴|ジェームズ・ショフ
|FROM The New York Times|ロシアと中国が仕掛ける 生物化学兵器の情報戦
|マネー潮流|ロシアのデフォルトとCDS|木内登英
|少数異見|ロシアの民意に希望を託す
|知の技法 出世の作法|ウクライナ侵攻から見えるプーチン大統領の復讐心佐藤 優
|経済学者が読み解く 現代社会のリアル|人間の好みを把握する新しい「推薦システム」|野田俊也
|話題の本|『女教師たちの世界一周』著者 堀内真由美氏に聞く ほか
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