週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌。

担当記者より
2022年4月30日・5月7日合併号
2022年4月25日 発売
定価 780円(税込)
JAN:4910201310524

【特集】世界激震! 先を知るための読書案内


ウクライナ戦争や資源価格の上昇、忍び寄るインフレーションなど、世界は激動期を迎えています。また、ビジネスの現場でもDXやパーパス経営など新しいキーワードに対応する必要があります。 そんな世の中を先読みするには、選りすぐりの良書を手がかりにするのが近道です。斎藤幸平、與那覇潤、佐藤優、橋爪大三郎ら地政学や経済、経営、教養に関する30人の専門家が、「今読むべき本」を紹介していきます。書店員によるベストブックランキングも掲載しています。
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担当記者より

特集「世界激震!先を知るための読書案内」を担当した堀川美行です。東京都内の閑静な住宅街の一角に美術家・横尾忠則さんのアトリエがありました。横尾さんはグラフィック・デザイナーとして活躍後、画家としてタレントの自画像や風景画など多彩な絵を描いてきました。85歳となった今の仕事量も驚くほど。昨年都内で開催された大規模展覧会では680点以上の驚異的な数の作品を展示して、美術界の話題を集めました。

横尾さんには小説家、エッセイストという別の顔もあります、この3月には『原郷の森』という小説を刊行しました。ダ・ビンチやピカソなどの芸術家が時空を超えてやってくる「森」があって、そこで彼らは芸術論や横尾忠則論、そしてこの世の欺瞞について……と果てしなく議論を続けます。芸術小説なのか、幻想小説なのか?個性際立つ異色の物語は500ページ以上にも及びます。アトリエを訪れたのは、今回の特集取材のため。最新刊のことはもちろんですが、読書のこと、危機の時代の生き方、などお聞きしたいことは山ほどありました。

『芸術を知らない、愛していない人が戦争を起こす』というのが横尾さんの持論でした。どうしてそうなのか。インタビュー記事でその理由を明らかにしてくれます。「今読むべき本」も横尾さんらしいセレクションだと納得です。「あの人は絶対に読まないだろうけどね……」と取材の最後に付け加えていました。それも記事をご覧になれば、想像がつくはずです。

「危機の先」を想像するうえで、良質な読書は欠かせません。そのために今回の特集をぜひご参考にしてください。

担当記者:堀川 美行(ほりかわ よしゆき)
『週刊東洋経済』副編集長。

>>週刊東洋経済編集部の制作にかける思い

目次

特集
世界激震!先を知るための読書案内
[インデックス] 30人の知のエキスパートが薦める「いま読むべき本」
[ 読書の論点 ] 一目でわかる 地政学&世界情勢

第1章 碩学が教える危機の読み方
格差と気候変動
[世界の危機を知る5冊]
「戦争と気候変動は同根だ 弱者を犠牲にせぬ社会を」 東京大学大学院 准教授 斎藤幸平

ポスト冷戦の終わり
[ポスト冷戦を知る6冊]
「冷戦後の"原理主義"に染まらないために読書を」 評論家 與那覇 潤

世界の新秩序
[世界の新秩序を知る5冊]
「グローバル化を志向する日本は周回遅れといえる」 作家・元外務省主任分析官 佐藤 優

第2章  ウクライナ戦争と地政学を読む
ロシアとプーチン│21世紀に古典的戦争がなぜ始まったのか
推薦者 産経新聞 外信部次長兼論説委員・前モスクワ支局長 遠藤良介 <お薦めの3冊>

ウクライナを知る│100年にも及ぶ日本人との意外な関係
推薦者 神戸学院大学 教授 岡部芳彦 <お薦めの3冊>

欧州政治を知る│政治と社会の今の姿を巨視的に捉える
推薦者 慶応義塾大学 准教授 鶴岡路人 <お薦めの3冊>

欧州の真実│客観的・多面的な思考で国際的な対立を見る
推薦者 青山学院大学 名誉教授、神奈川大学 教授 羽場久美子 <お薦めの3冊>

独裁とポピュリズム│普通の人たちが虐殺に加担するとき
推薦者 甲南大学 教授 田野大輔 <お薦めの3冊>

バイデン政権の未来│冷戦時代に戻った世界 米国はどこへ向かう
推薦者 早稲田大学 教授 中林美恵子 <お薦めの3冊>

米国外交│黒子に回る米国の思考を理解する
推薦者 笹川平和財団 上席研究員 渡部恒雄 <お薦めの3冊>

中国の今後を読む│格差が広がる大国の明と暗を想像する
推薦者 現代中国研究家 津上俊哉 <お薦めの3冊>

危険度増す北朝鮮│独特の行動の裏にある理論や目的を読み解く
推薦者 南山大学 教授 平岩俊司 <お薦めの3冊>

『13歳からの地政学』著者が選ぶ 子どもの知的好奇心を高める本
著者 国際政治記者 田中孝幸 <親から子に薦めたい3冊>

第3章 日本の危機と混迷を読む
地政学から見た日本│「最悪」の事態を想定し古典的文献から学ぶ
推薦者 社会学者 橋爪大三郎 <お薦めの3冊>

エネルギー危機を考える│クモの糸を解きほぐす資源争奪戦の地図
推薦者 資源・食糧問題研究所 代表 柴田明夫 <お薦めの3冊>

ウクライナ戦争と日本経済│現代ロシア研究書で衝突影響をイメージ
推薦者 ロシアNIS経済研究所所長 服部倫卓 <お薦めの3冊>

生活経済の参考書│インフレ発生のとき取るべき行動とは
推薦者 経済評論家 加谷珪一 <お薦めの3冊>

第4章 転換期に読むビジネス書
デジタル時代の生き方│未来の生活の予測にはSF的な発想も必要
推薦者 作家・ジャーナリスト 佐々木俊尚 <お薦めの5冊>

ブルシット・ジョブを理解する│資本主義維持のために「余計な仕事」が増える
推薦者 大阪府立大学 教授 酒井隆史 <お薦めの3冊>

東洋思想の仕事術│ロマン主義から脱却し「パターン」を修得せよ
推薦者 法政大学 教授 河野有理 <お薦めの3冊>

テクノロジーの未来を読む│近未来の実際の姿は「人の価値観」で決まる
推薦者 立教大学ビジネススクール 教授 田中道昭 <お薦めの3冊>

パーパス経営│日本の経営は周回遅れ 「志本主義」移行を急げ
推薦者 京都先端科学大学ビジネススクール 教授 名和高司 <お薦めの3冊> 

本読みの達人が推薦 いま読むべき10冊のビジネス書
アンテレクト会長 藤井孝一

第5章 読んで武器にする教養書と専門書
歴史と経済│ 資本主義を理解し過去の経済危機に学ぶ
推薦者 東京大学大学院 教授 岡崎哲二 <お薦めの5冊>

哲学から理解する│哲学的な視点で見ると危機は別の風景となる
推薦者 玉川大学 名誉教授 岡本裕一朗 <お薦めの5冊> 

教養としての文学│先が読めない時代に文学の普遍的価値を
推薦者 ひとり出版社「駒井組」代表 駒井 稔 <お薦めの3冊>

教養としての音楽│戦争や政治と関わり発展してきた芸術
推薦者 編集者・作家 中川右介<お薦めの3冊>

[インタビュー]「芸術を愛さない人が戦争を起こしてしまう」 美術家 横尾忠則

地球規模の危機に備えよう! ビジネスリーダーが読むべき教養書
多摩大学社会的投資研究所 教授・副所長 堀内 勉

書店員が選ぶベストブックランキング  \Best Book 2022/

古典に目を向ける 希望を失う前に読む先哲の言葉
東京大学・国際基督教大学 名誉教授 村上陽一郎

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