週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌

担当記者より
2023年7月8日号
2023年7月3日 発売
定価 780円(税込)
JAN:4910201320738

【第1特集】生き残るための法律術

法的なトラブルは、もはやひとごとではありません。それは日常生活において突然やってきます。防衛策はただ1つ。自分なりの「法律術」を身に付けることです。本特集では、生成AI(人工知能)をビジネスで実際に使いこなすために知るべき個人情報保護法や著作権法から、働き方改革、営業秘密、経済安保まで、ビジネス現場の法リテラシーを描きました。また多くの人が直面する離婚や親権、相続、空き家、墓の問題など個人生活の領域でも生活防衛のための法知識の数々に迫りました。
 

【第2特集】2023 SDGs企業ランキング


SDGs視点で企業を総合評価。J.フロント リテイリングが初のトップに。

担当記者より

特集「生き残るための法律術」を担当した堀川です。ビジネスパーソンが突然、法的なトラブルに見舞われたり、企業内での法的トラブルで事態収拾に追われたりすることが珍しくない世の中になりました。

最近よく耳にするのが転職時に営業秘密を持ち出したことによる不正競争防止法違反事件です。今年4月に大手総合商社の双日が警察の家宅捜索を受けましたし、5月には、「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイト元社長が有罪判決を受けました。

こうした事件は年々増加していて、一握りの大企業や幹部社員に限定された話ではありません。リモートワークなどによって、社内の重要情報にアクセスできるようになり、情報の持ち出しに抵抗感が薄れたのでしょうか。同業他社からの引き抜きや転職が増えていることも背景にあるのでしょう。

誰もが気軽に情報発信できるSNS。もし発信内容が誹謗中傷に当たると受け止められたときには、名誉毀損罪や侮辱罪に問われかねません。今後、急速な普及が予想される生成AI(人工知能)を、ビジネスで使いこなすには、個人情報保護法や著作権法などさまざまな法の壁を超えなければなりません。

社会が昔より、どんどん複雑化していて、プライベートでも法的な解決策が求められることが増えてきました。

こんな時代を私たち、ビジネスパーソンが生きていくためには、それなりの武器を手にすることが重要であり、それが「法知識」です。専門家を目指す必要はまったくありません。最低限の法知識があれば急なトラブルへの対応策もずいぶん違うはずなのです。この特集を読んで、自分なりの「法律術」を身に付けてもらいたいと思います。

担当記者:堀川 美行(ほりかわ よしゆき)
東洋経済 記者 『週刊東洋経済』副編集長

>>週刊東洋経済編集部の制作にかける思い

目次

第1特集
生き残るための法律術

PARTI ビジネス現場の法リテラシー
【AI】 ChatGPT活用阻む 山積みの法的リスク
    AIは仕事で使えるのか?
【ビジネス文書】著作権の落とし穴に落ちない知識を獲得
        使いこなすすべを学び仕事を広げる
【契約書】仕事で失敗しない「契約書」の奥義
               まず当事者が確認する
 【Q&A】社内不倫、パワハラ、情報漏洩...で大ピンチ
              予期せぬ法的問題に直面したときどうする?
【働き方】働き方改革関連法で見える未来のビジネススタイル
     働き方やライフスタイル変化が加速する
【営業秘密】漏洩は企業にも転職者にも大きなダメージに
      「これぐらいなら」でも犯罪者に
【経済安保】ビジネスに影響大 要点の把握を急げ
      安全保障上重要な製造や研究を支援
【コンプライアンス】コンプライアンス違反を防止するための3カ条

PARTII 生活防衛のための法知識
【不動産】契約書と重要事項説明書を読めばトラブルは減る
     不動産の基本知識と法律を頭に入れる
【資産運用】軽率な投資行動が事件に
      インサイダー取引では必ず職を失う
【親子】「遺言書」があれば身内の平和が保たれる
    親が遺言書を書ける段階で家族会議を
【空き家】税金急増や火災も放置は多重リスク
     多額の損害賠償責任を負わないために
【Q&A】寺と檀家のトラブルはどう解決する?
【夫婦】追い詰めすぎない離婚
    財産分与と慰謝料を相殺して解決する
【名誉毀損】社会的評価が本当に低下したのか?
      「悪口」が裁かれる
【予防法学】日本人に必要な 「予防法学」
      法的紛争を避けるための武器

第2特集
社会課題に貢献! 2023 SDGs企業ランキング
【東洋経済】SDGs企業ランキング300
【SDGs企業ランキング】評価項目97
広がる「インパクト投資」 その効果と今後の課題

ニュース最前線
損保4社でカルテル行為 公正取引委員会が調査へ
バブル後最高値で勢いづく 日経平均「4万円到達」説
異例のコスモ買収防衛策 旧村上系に「薄氷の勝利」


連載
|経済を見る眼|多様な目的をいかに順位づけするか|柳川範之
|ニュースの核心|合成燃料ではエンジン車を救えない|山田雄大
|発見! 成長企業|Ridge-i(リッジアイ)
|会社四季報 注目決算|今週の4社
|トップに直撃|東急不動産 社長  星野浩明
|フォーカス政治|首相は衆院解散の「大義」どう示すか|中北浩爾
|マネー潮流|SEC訴訟が暗号資産に与える衝撃|木内登英
|中国動態|中国でガソリン車追い詰めるPHV|田中信彦
|財新 Opinion&News|中国新興EVの蔚来、新車販売大苦戦の背景
|グローバル・アイ|AI時代には失業者を養う経済モデルが必要だ|ダンビサ・モヨ
|Inside USA|トランプ氏起訴で過熱する官僚批判の脅威|安井明彦
|少数異見|「神」の手前で踏みとどまる
|ヤバい会社烈伝|傾斜マンション 大企業ピラミッドこれじゃ潰れるわ|金田信一郎
|知の技法 出世の作法|佐藤流・情報の収集と分析の手法⑰|佐藤 優
|経済学者が読み解く 現代社会のリアル|拡大する精神障害者雇用 雇用の質改善には課題も|荒木宏子
|話題の本|『メイク・バンカブル! イギリス国際金融浪漫』著者 黒木 亮氏に聞く ほか
|社会に斬り込む骨太シネマ|『断捨離パラダイス』
|シンクタンク 厳選リポート|
|PICK UP 東洋経済ONLINE|
|ゴルフざんまい|ノーベル賞の次はエージシュートの夢|本庶 佑
|編集部から|
|次号予告|

訂正情報

「週刊東洋経済2023年7月8日号」(7月3日発売)に、以下の誤りがありました。訂正してお詫び致します。
 
80ページ ■「経済学者が読み解く現代社会のリアル」 拡大する精神障害者雇用 雇用の質改善には課題も 

要点メモ
【誤】労働力人口が多いのは精神障害者
   ↓
【正】求職者が多いのは精神障害者