週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌

担当記者より
2023年9月30日号
2023年9月25日 発売
定価 820円(税込)
JAN:4910201350933

【第1特集】株の道場 3万円時代に買える株

バブル崩壊以降の高値を更新し、株式市場は33年ぶりの高値圏にあります。3万円台がすっかり定着し、次は最高値の更新が視野に入っています。新NISA目前の今、最新の『会社四季報』秋号と本特集をフル活用し、お宝銘柄を発掘する格好のチャンスです。本特集では四季報秋号のフォローアップや現編集長&伝説の編集長が語る読み方の深掘り、「3万円時代」の投資術や銘柄選定について、超初級、初級、中級に大別して取り上げました。注目の四季報11大ランキングのほか、秋号で見つけた有望テーマ株も紹介しています。
 

【第2特集】イオン ひそかに進む「トップバリュ」大刷新の全貌


物価上昇を受けPBの支持が高まる中、イオンはトップバリュをどう変えようとしているのか。

担当記者より

特集「株の道場 『3万円時代』に買える株」を担当した石川正樹です。日経平均株価は3万円台を回復し、バブル崩壊以後の高値を更新し、以後、3万円の大台で値固めを進めています。視野に入ってくるのは1989年最高値3万8915円更新です。これが絵空事と言い切れないのは、株式市場の質的転換が図られているためです。デフレからインフレへの転換、株価水準と企業業績との乖離の縮小、日本企業の足元の業績が順調などがこれに当たります。

バブル期から2000年代までの株価は業績と乖離し、PER(株価収益率)で診ると世界の中で割高でしたが、これが修正されています。日本企業もROE(自己資本利益率)改善やコーポレートガバナンスなど年月をかけて様々な改革に取り組み、現在はPBR(株価純資産倍率)の改善に注力しています。

足元の企業業績も順調です。『会社四季報』2023年4集秋号では国内上場企業の今期業績について営業利益12.1%増、純利益9.6%増と予想し、また全33業種中、24業種が純増益の見通しで、27業種が前号比純益額が増えています。

さらに24年初には新NISA(少額投資非課税制度)が始動します。非課税保有期間が無期限となり、年間投資枠が360万円、非課税限度額が1800万円に拡張される新NISAによって、これまで投資に無縁だった層が株式市場に入ってくることが予想され、市場では早くも連続増配銘柄や配当安定銘柄などが注目を浴びています。新NISA始動待ちではなく、これを目前に控えた現在こそ、先んじた投資好機かもしれません。

本特集では、会社四季報秋号のフォローアップや読み方の深掘り、3万円時代の投資術や銘柄について、超初級者、初級者、中級者向けに大別して取り上げています。超初級者編では口座の開設の仕方や証券会社比較を掲載し、四季報編集長や「伝説の編集長」が四季報の読み方や深読み法を解説しています。ランキングも会社四季報の最新データを基に、9テーマ11本を掲載しています。

本特集と『会社四季報』を活用し、「3万円時代」に上がる株を、ぜひ見つけてください。

担当記者:石川正樹(いしかわ まさき)
中央大学法学部卒業後、東洋経済新報社入社。『オール投資』編集部、『金融ビジネス』編集長、『会社四季報』編集長などを経て、現在『週刊東洋経済』編集部。

>>週刊東洋経済編集部の制作にかける思い

目次

第1特集
株の道場 「3万円時代」に買える株
3万円の大台で値固めが進む 企業業績は好伸、増額も相次ぐ

[ストラテジスト市場予測インタビュー]
日経平均最高値更新が視野に 日本企業の業績成長は着実
「目先下振れも中小型株に投資妙味あり」三菱UFJ信託銀行 芳賀沼千里
「調整局面が絶好の買い場になる」シティグループ証券 阪上亮太

『会社四季報』編集長が教えます!
最新「秋号」の読みどころ&読みこなしのコツ

“伝説の編集長”から学ぶ
秋号は最も“お買い得!”の号 山本隆行

【超初級編】コレだけ知っていれば始められる!
証券口座選びから取引開始まで お悩みポイントを徹底解説 頼藤太希、畠山憲一
Q&Aで解決! 意外に知らない株式投資の素朴な疑問

【初級編】最新四季報で株価上昇期待のお宝銘柄探し
四季報ランキング
純利益上方修正100(上方修正率50/上方修正額50)
最高益更新100(最高益更新率50/最高益更新額50)
四季報強気50
高成長新規上場50
減配なし高配当50
連続増配年数50

生成AI、インバウンド、防衛… 「秋号」で見つけた有望テーマ株

大事な資産を賢く運用するために 疑問だらけの「貯蓄から資産形成」 相沢清太郎
カリスマ投資家の3万円時代の投資術 個人に最適のバリュー株投資  かぶ1000

【中級編】四季報ランキング
PBR1倍割れからの改革プロセスも好機に
PBR1倍割れの大企業50
キャッシュリッチ企業(PBR1倍割れ)50
金庫株(自己株式)保有企業50

株式ウイークリー編集長が推奨 割安&高成長で狙う6銘柄
 
第2特集
イオン ひそかに進む「トップバリュ」大刷新の全貌
「世の中にない商品」をいかに作るか 社内横断チームの試行錯誤
[インタビュー]イオン副社長兼イオントップバリュ社長 土谷美津子
改革のリーダーが語る現在地 「『PBの価値』が消費者に浸透してきた」

深層リポート
米カリフォルニア現地報告
アマゾン 巨大倉庫建設で廃業に追い込まれる農家


ニュース最前線
損保ジャパンに金融庁検査 緊迫のビッグモーター問題
魚谷会長が「24年退任」へ 資生堂、国内赤字で土俵際
CMに「広瀬アリス」起用 戸田建設の深刻な事情


連載
|経済を見る眼|なぜ「子育て費用の社会化」が必要か|藤森克彦
|ニュースの核心|高炉の炎が日本から次々と消えていく理由|山田雄大
|発見! 成長企業|ジャパンエレベーターサービスホールディングス
|会社四季報 注目決算|今週の4社
|トップに直撃|キッコーマン 社長  中野祥三郎
|フォーカス政治|内閣改造で「対症療法」路線が鮮明化|牧原 出
|マネー潮流|中国経済の「日本化」は日本に波及|木内登英
|中国動態|日本メディアの中国像は歪んでいる|富坂 聰
|財新 Opinion&News|中国新興EVメーカー、1台も市販せず消滅へ
|グローバル・アイ|世界の選挙を揺るがすAIという名の「24年問題」|ケリー・ボーン
|Inside USA|“天才”イーロン・マスクの危うい影響力|瀧口範子
|少数異見|株主優待制度も悪くない
|ゴルフざんまい|王者の孤独は 圧倒的な強さゆえ|三田村昌鳳
|ヤバい会社烈伝|「社畜」社員 辞める辞めるって それ、詐欺だわ|金田信一郎
|知の技法 出世の作法|佐藤流・情報の収集と分析の手法㉗|佐藤 優
|経済学者が読み解く 現代社会のリアル|母親に仕事を断念させる 保育・家庭・職場の「母の壁」|安藤道人
|話題の本|『人口亡国 移民で生まれ変わるニッポン』 著者 毛受敏浩氏に聞く ほか
|社会に斬り込む骨太シネマ 『ヴィーラッパン:山賊王の興亡』
|シンクタンク 厳選リポート|
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訂正情報

「週刊東洋経済2023年9月30日号」(9月25日発売)に、以下の誤りがありました。訂正してお詫び致します。
 
97ページ ■シンクタンク厳選リポート  
「大学生の働きたい組織の特徴 意外と保守的で安定志向に傾く」の記事         

【誤】コミュニケーションスタイルでは「ドライな人間関係」が支持を得る一方、「コミュニケーションが希薄で、個人の自由に任せる」は支持されていない
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【正】コミュニケーションスタイルでは「ウエットな人間関係」が支持を得て、「コミュニケーションが希薄で、個人の自由に任せる」は支持されていない