特集「インドが熱い――『脱中国』で脚光」を担当した野中大樹です。
インドの人口は中国を抜いて世界一となり、GDP(国内総生産)も2029年にはドイツや日本を追い抜き、米国、中国に次ぐ世界3番目の経済大国になると予測されています。
インドの存在感を高めているのが米中の覇権争いと「脱中国」の流れです。中国のゼロコロナ政策によるサプライチェーン(供給網)の乱れや米中摩擦の激化で、中国に生産拠点を置いてきたメーカーは投資や生産拠点を中国以外に分散させなければならなくなりました。受け皿として浮上しているのがインドです。
「脱中国」とインドシフトの流れを体現しているのが台湾の電子機器受託製造サービス大手、鴻海精密工業です。全世界のiPhone生産の6割以上を手がけている同社は今、インドに東京ドーム26個分の巨大な新工場を建設しています。
今回の特集では、中国事情に詳しい本誌の西村豪太記者が現地に入り、鴻海新工場の建設現場を歩いてきました。現場の写真がメディアに出るのは、おそらく世界で初めてでしょう。さらに西村記者は現場で、あることに気がつきました――。米国、中国、インドそれぞれの事情と思惑が交錯する現場のルポルタージュを堪能してください。
特集ではインドで事業展開する日本企業も取り上げました。スズキや日本製鉄、パナソニックやダイキン工業、サントリー、ユニ・チャーム、住友不動産、シスメックスなど、各企業の現場責任者の苦労話には、インドビジネスのヒントが詰まっています。
他にも、スタートアップ大国インドの注目企業10社や、成長著しいインドのお宝銘柄、投資信託等を紹介しています。ぜひ、ご一読ください。
担当記者:野中 大樹(のなか だいき)
東洋経済記者。熊本県生まれ。週刊誌記者を経て2018年、東洋経済新報社に入社。現在は統合編集部。
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