週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌

担当記者より
2024年10月19日号
2024年10月15日 発売
定価 900円(税込)
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【第1特集】「オルカン」の次を探せ! 投資信託 大解剖

新NISAが始まって10カ月が経過しましたが、夏場以降の株式市場の乱高下で先行きに不透明感が出ています。投資信託を今後も持ち続けるべきなのでしょうか、定番の「オルカン」に続く投信はどれでしょうか。本特集では、投資信託を取り巻く新事情をお伝えするとともに、インドや高配当など次の注目テーマを徹底解説。さらに、専門家12人が選ぶ注目ファンドや、ファンドの比較に役立つ純資産総額、分配金利回りなどの各種ランキングを掲載しています。
 

【第2特集】蓄電池で旋風の異色ベンチャー パワーエックスの野望


パワーエックスというベンチャーがハイスピードで蓄電池ビジネスを展開。ユニークなビジネスの実態を探った。

担当記者より

特集「オルカンの次を探せ! 投資信託 大解剖」を担当した大野和幸です。

投資信託といえば若手記者だった2000年、自分の勉強もかねて「ノムラ日本株戦略ファンド」を購入したことがあります。当時は“日本初の1兆円ファンド!”と騒がれましたが、その後、基準価額がどんどん下落していったのはご存じの通り。いつしか自分も売却し、よい思い出は残りませんでした。旧NISA(少額投資非課税制度)が登場するのは、ずっと後の2014年になってのことです。それからすると、今年1月に登場した新NISAには、隔世の感があります。

いまだに個別株と違い、とこか取っつきにくいの投信です。名前が長い、数が約6000本もある、(ETF=上場投信を除き)リアルタイムで価格がわからない、などがその理由でしょう。それでも、新NISAの口座数が今年6月末で2400万口座を超えたのは、投信がようやく人々の生活設計の一部として浸透し始めたということ。『オルカン』の愛称で投資家から親しまれる「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」はその象徴なのだと思います。

「資産運用立国」を掲げる政府は、27年末に3400万口座を目標にしています。「貯蓄から投資へ」の流れを加速させるには、年齢が若いうちから投資に対する国民の正しい理解が不可欠。22年4月から高校で金融教育の授業が必修となりましたが、ぜひ、実際の体験に基づいた身のある教育をしてほしいものです。

今回の特集では、「オルカン」に続く投信の新しいテーマ、専門家12人に聞いた注目ファンド、やってみてわかった投信“本当の話”など、投信にまつわるあらゆる話題を盛り込みました。「7つの指標でわかる投信ランキング」など、紙媒体ならではの一覧できる企画も掲載しています。ぜひ書店で手にとってご覧ください。

担当記者:大野 和幸(おおの かずゆき)
ITや金融、自動車、エネルギーなどの業界を担当し、関連記事を執筆。相続や年金、介護など高齢化社会に関するテーマでも、広く編集を手掛ける。

>>週刊東洋経済編集部の制作にかける思い

目次

第1特集
「オルカン」の次を探せ! 投資信託 大解剖
[図解]「オルカン」の次はどうなる? 投資信託を取り巻く新事情

投資信託[テーマ編]
新NISA、次のテーマは「インド」と「高配当」
新テーマ① 脱中国の本命、成長する大国「インド株投信」 三井智映子
新テーマ② 株主還元の流れに乗る「高配当株投信」 川上雅人
新テーマ③ 銘柄入れ替えが狙い目「高配当日本株」 深野康彦
新テーマ④ 半導体・AIもまだいける「テック株投信」 頼藤太希
新テーマ⑤ やっぱり米国に懸ける!「米国株投信とETF」 東大ぱふぇっと

投資信託[銘柄編]
「オルカン」と「S&P500」以外でラインナップ 専門家12人が選ぶ 注目ファンドはこれだ!
目立つアクティブ型 プロ12人が注目する投信はこの3本
[プロ12人] 篠田尚子、川上雅人、海老澤 界、元利大輔、井戸美枝、深野康彦、
頼藤太希、五十嵐修平、菱田雅生、福田 猛、篠原 滋、鈴木雅光
8月5日の大暴落 逆張りの買いをみせた日本株インデックス 元利大輔

投資信託[運用編]
投信、やってわかった「本当の話」
検証① オルカンとS&P 実は意外に中身が違う 鈴木雅光
検証② ほったらかしのみは“悪手”あえて見直す 海老澤 界
検証③ 基準価額から複利効果まで誤解も多い 鈴木雅光
定期的に大ヒットを生み出す 旧・国際投信のDNA 鈴木雅光

投資信託[業界編]
投信の巨大市場に集まる面々
①ファンドマネジャ―
運用成績で天国と地獄 成功すれば「億」の報酬
[インタビュー]農林中金バリューインベストメンツ 常務 奥野一成
②ファイナンシャルプランナー(FP)
専業で食べられない中J-FLECに色めき立つ資格者
③個人投資家
「億り人」も集まる、個人投資家たちのリアルな界隈

投資信託[データ編]
7つの指標で見る投資信託ランキング
純資産総額BEST50
1年リターンBEST50
5年リターンBEST50
10年リターンBEST50
資金純流入額BEST50
分配金利回りBEST50
資金純流出額WORST50
[トップインタビュー]
三菱UFJアセットマネジメント 社長 横川 直
コモンズ投信 社長 伊井哲朗

第2特集
蓄電池で旋風の異色ベンチャー パワーエックスの野望
世界初狙う「電気運搬船」がエネルギー事情を変える日
[インタビュー]パワーエックス CEO 伊藤正裕

NEWS&TOPICS最前線
経済より安保に分厚い布陣 組閣に見る石破首相の本意
川崎重工「相次ぐ不正」で業界3位に凋落の危機
KDDIのローソン経営 見えづらいシナジーの中身


連載
|経済を見る眼|日本の「賃金格差縮小」をどう読み解くか|太田聰一
|ニュースの核心|急失速の小泉進次郎氏「働き方改革」否定の禍根|風間直樹
|トップに直撃|パン・パシフィック・インターナショナル ホールディングス 社長 吉田直樹
|フォーカス政治|民意は石破自民党をどう評価するか|塩田 潮
|マネー潮流|逆方向の金融政策で未知の領域に|木内登英
|中国動態|包括緩和策だけで本格回復は望み薄|福本智之
|財新 Opinion &News|政府テコ入れも期待薄、中国不動産業者の憂鬱
|グローバル・アイ|アフリカで続く「世界で最も野蛮な植民地戦争」|スラヴォイ・ジジェク
|Inside USA|円滑な政権移行、選挙後に待つ米国の試練|安井明彦
|少数異見|昭和の娯楽、マージャンを賛美する
|ヤバい会社烈伝|鈴木忠志と劇団SCOT 世界は病院であり 日本は亡くなった|金田信一郎
|知の技法 出世の作法|佐藤流・情報の収集と分析の手法 77|佐藤 優
|経済学者が読み解く 現代社会のリアル|高齢農家ほど大きな打撃 気候変動にどう適応するか|内田真輔
|話題の本|『世界を支配するアリの生存戦略』著者 砂村栄力氏に聞く ほか
|名著は知っている|『存在の彼方へ』[第四回]
|社会に斬り込む骨太シネマ|『What's Next? ビル・ゲイツと考える未来の展望』
|ゴルフざんまい|厳しいプロの道 そして父との別れ|中嶋常幸
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|西野智彦の金融秘録|大平・前川会談の全貌②
|編集部から|
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