特集「不動産&マンション 新次元」を担当した梅咲です。
セレンディピティという言葉を知ったのはコロナ禍のことです。偶然の産物は取材先の会話からも生まれました。ワンノブアカインドの川島社長がこう語りました。「住宅選びの指標となる資産価値データは当社にあるが、重視すべき居住価値を数値化したものが見当たらない」と。
その瞬間、私はひらめきました。「弊社には『都市データパック』がある!」。都市データパックは全国815市・特別区と47都道府県、926町村の最新データを掲載する媒体です。「このデータに基づく居住価値とワンノブアカインドのデータによる資産価値を組み合わせて新しいデータが作れるかも」と考えたのです。
私はかつて、東洋経済オンラインで、特徴のある「区」や「市」に焦点を当てた「この街の論点!」シリーズの執筆を担当していたことがあります。取材前には、都市データパックを熟読して準備していました。このときの経験が、今回の企画に生きたのです。
こうして生まれたのが62ページから掲載している「割安で住みやすい街はここだ!『資産価値×居住価値』ランキング」です。「安心度」「利便度」「快適度」を導き出すために、実に多くの指標やデータが使用されています。弊社のデータ事業局のプロが複雑な情報を整理し、見やすい形に仕上げました。資産価値と居住価値を両面から見たランキングをぜひご覧ください。
今回の特集ではそんな注目のテーマに、ビジネスパーソンにとって必読の知見を盛り込みました。読者のみなさまの貴重な情報源になると幸いです。
担当記者:梅咲 恵司(うめさき けいじ)
ゼネコン・建設業界を担当。過去に小売り、不動産、精密業界などを担当。『週刊東洋経済』臨時増刊号「名古屋臨増2017年版」編集長。著書に『百貨店・デパート興亡史』(イースト・プレス)。

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