特集「万博、IR、再開発… 関西が熱い!」を担当した野中大樹です。
4月13日から大阪・関西万博が開幕します。関西の経済界は、この万博とどう向き合っているのか。関西経済の課題はどこにあるのか。万博を開催することで、課題をどう克服できるのか。そんなことを考えながら関西を歩きました。
ある経営者は「経済効果は2兆9000億円や。期待しとるで」と高揚して言いました。別の経営者は、「本当に2820万人(来場者想定)も来るんか?」とこぼしました。また別のある経営者は「入場チケットを企業がどれだけ買わされたか」と嘆きました。実際、買われた前売りチケットの7割は企業による購入分です。2割は修学旅行などの団体向けですから、一般の個人で買っている人は1割程度ということになります。
なぜ一般人の購入が増えないのか。一因として挙げられるのが「チケットが買いにくい」こと。3月も後半になって「当日券」が買えるようになりましたが、当初は「並ばない万博」実現のために完全予約制をとり、デジタル上でIDを取得し、来場する日時まで、こと細かに決めなければなりませんでした。高齢者にとっては厳しい仕組みです。ほかでもない、「並ばない万博」を提唱した松井一郎前大阪府知事も「自分では買えず、娘にやってもらった」と明かしました。
とはいえ、万博は経済活性化の起爆剤。かつてはパナソニック(旧松下電機)やシャープが関西経済を牽引しました。これからは観光業やヘルスケア産業や主力となっていくかもしれません。万博は、新しい産業基盤を構築する奇貨となりえますし、実際、関西経済人の多くがそうなることを望んでいます。
大阪駅の周辺では再開発工事が活況です。阪急阪神ホールディングスやJR西、大和ハウス工業、三菱地所など大手デベロッパーが熱く陣取り合戦を繰り広げています。長らく昭和の雰囲気が残っていた歓楽街「十三」にも再開発の波が押し寄せ、街の風景が一変しそうです。現場を歩いた記者の生々しいリポートを掲載しています。
関西企業の序列が30年前比でどう変わったのかを時価総額と売上高で評価するページや、中古マンション価格が最も上がっている駅をランキング形式で見せるページにも力を込めました。ぜひ、ご覧ください。
担当記者:野中 大樹(のなか だいき)
東洋経済記者。熊本県生まれ。週刊誌記者を経て2018年、東洋経済新報社に入社。現在は統合編集部。