民主党には解けなかった5つの大問題に答えを出す。
○震災復興、郵政民営化、農業の活性化、マイナンバー(共通番号)制度、財政赤字を止める制度改革、
という5つの大問題が、民主党政権下では中途半端なままに放置されてきた。2009年の政権交代をきっかけに多くの政策課題への挑戦が待たれたが、この期待は満たされなかった。3・11大震災から1年数カ月を経過した今、構造改革が待たれる分野が放置されてきたツケが日に日に明らかになってくる。
21世紀の日本社会を持続可能なものとするために、政策の優先順位をどうつけるか。小泉流構造改革の必要性を訴え、民主党政権に厳しい目を向ける、田中直毅氏(国際公共政策研究センター理事長)と研究員が具体的な事実・事例を多く盛り込んで示す政策提言。
第1章 「3・11」で浮かび上がった行政の機能不全 第2章 民営化後に翻弄される日本郵政 第3章 日本の三農問題を考える 第4章 一人ひとりと向き合うためのマイナンバー 第5章 政府の再設計と政府赤字の封じ込め
田中直毅
たなか なおき
国際公共政策研究センター理事長.1945年愛知県生まれ.東京大学法学部卒業.東京大学大学院経済学研究科修士課程修了.国民経済研究協会主任研究員を経て,1984年より本格的に評論活動をはじめる.1997年,21世紀政策研究所理事長.2007年4月より,国際公共政策研究センター理事長.
著書に『マネーが止まった』(講談社),『5年後の日本と世界』(講談社, 国際公共政策研究センター共著),『金融クライシス――新グローバル経済と日本の選択』(新潮社)など多数.
国際公共政策研究センター
(CIPPS:Center for International Public Policy Studies)
2007年3月に設立された民間主体のシンクタンク.民間の立場から,日本が果たすべき役割を支援することを目的とし,公共政策課題,特に現在の世界的な経済情勢と今後の展望,外交・安全保障といった国際問題,環境・エネルギー問題,構造改革などのテーマに関する調査研究,政策提言等を行っている.
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