74歳まで働くだけで、10.5兆円の新産業が生まれ、社会保障費も12兆円減らせる。
「希望にあふれた超高齢化社会ニッポン」をつくる
日本社会は閉塞感が蔓延しているようにいわれるが、視点を変えれば幸せな未来像を描き出すことができる。いまの高齢者は実質10歳若返っている! 74歳まで元気に働くだけで、10.5兆円の新産業が生まれ、社会保障費も12兆円減らすことができる。消費税20%はまったく不要。
「希望にあふれた超高齢化社会ニッポン」をつくるための「新しい価値の発見」と「健康」「連携」をキーワードにした画期的な「街づくり」対策を示した、戦う現場からの最新報告。
第1章 このまま国では滅びる!?:まずは超高齢社会の現実を見る 第2章 新しい社会には、新しい2つのモノサシが必要だ:「ライフスタイル価値」と「スマート経済価値」 第3章 「元気高齢者」が22・5兆円の新産業を生み出す 第4章 健康だから働ける。働くから健康でいられる:「長生き×健康」という「健康寿命」の考え方 第5章 「街づくり×エコシステム」がビジネスとライフスタイルを変える 第6章 「街ごと老朽化する未来」をどう防ぐか:「健康未来都市・柏の葉」の未来へ向けた挑戦 第7章 21世紀型街づくりの2つの核:「健康ステーション」と「社会協働システム」 第8章 最先端では何が行われているか?:挑戦者たちの「知×実践」型ソリューション 第9章 立場が異なる「人×人」の連携が未来を拓く
椎名一博
しいな・くにひろ
1954年生まれ。東京大学工学部都市工学科卒業後、1989年三井不動産株式会社入社。S&E総合研究所上席主任研究員。2003年より柏の葉の街づくりに従事。
2005年にNPO柏の葉キャンパスシティITコンソーシアム(理事長:東京大学大学院工学系研究科精密工学専攻・淺間一教授)の設立に参画し、オンデマンドバスなどのICTを活用した実証実験を推進。理事。2006年にNPOケミレスタウン推進協会の設立に参画し、事務局長としてケミレスタウン・プロジェクトを推進。同プロジェクトは2012年6月に期間が満了し、ケミレスタウン認証制度はNPO日本健康住宅協会に引き継がれた。
2008年に千葉大学発ベンチャー「株式会社健康サポートネットワーク」が設立され、PHRを活用した健康づくりの実証事業に参画。2009年より、東京大学産学コンソーシアム「ジェロントロジー」(現、東京大学産学ネットワーク「ジェロントロジー」)に参加。
共著に『長生きできる街づくり』(千葉大学予防医学センター編、発行:PHPパブ リッシング)がある。