「なぜ一部の国は豊かで、多くの国は貧しいのか」という複雑な疑問の核心に迫る
一国の制度的枠組みは、長期間にわたる経済パフォーマンスを決定する要因として最も重要である。
しかしながら、経済理論においては、制度の役割はせいぜい表面的に扱われる程度であり、多くの場合、完全に無視されてきた。最近になって、制度、取引費用および情報の分野における研究が「主流」の経済学に急速に浸透してきている。
経済の理論における一つの革命が進行しつつあるのである。・・・社会科学としての経済学は、いまや現実に起こっていることを納得がいくよう説明できるようになった。(「はしがき」より)