この人たちの構想力は 本物だ!
東日本大震災、福島第一原子力発電所事故が引き起こした未曾有の危機によって日本の生産活動は著しく停滞。債務膨張下でこうした生産活動停滞が長引けば、貿易収支の悪化を通じ、やがて日本経済への信認が崩壊へいたる。危機から脱出し、苦難を逆バネにして日本を再生させる処方箋を、内外の13名のエコノミストが緊急寄稿。13名は、寺島実郎、八田達夫、嶋中雄二、土居丈朗、柳川範之、小松正之、竹中平蔵、リチャード・クー、浜矩子、小宮山宏、中西輝政、伊藤元重、葛西敬之、の各氏。
提言01 日本をもう一度つくりかえるための東北復興とエネルギー政策の転換 提言02 発送電分離による電力の自由化・分散化が新しい日本を支える 提言03 明けない夜はない。日本経済は不死鳥のように蘇りつつある 提言04 道州制で国の権限を委譲し利害調整を地元に委ねることで新しい街づくりがはじまる 提言05 政府保証と再生機構方式で民間から知恵と資金を引き出す 提言06 資源は枯渇、漁協は前近代的、震災以前から課題山積。水産制度を根本改革する好機 提言07 政府の子どもサッカー現象は深刻。すべて一体で一気に押し進めなければ世界はやがて日本に失望する 提言08 債券市場は復興債に対応できるが日銀引き受けは最悪の事態を招く 提言09 隠れ基軸通貨となった円は1ドル50円時代へ。日本は怖れずに成熟債券大国として生きよ! 提言10 供給力拡大一辺倒の20世紀型社会から需要を効率化する21世紀型へ転換を 提言11 原発を巡る二極対立は不毛である。「空気による支配」から脱却しなければ日本は同じ過ちを繰り返す 提言12 消費税率に踏みこまざるを得ない。所得税、相続税も見直す。復興財源を確保し成長戦略を加速 提言13 東電の賠償問題は過去債務を切り離した国鉄民営化のスキームを参考にせよ
東洋経済新報社出版局編集部 編
編集長 川島睦保