「新・日本」創造のための根本問題と処方箋を大胆に提示。
日本の可能性と潜在力を開花させるために、
「今」われわれは何をなすべきなのか。
この半世紀に、情報化、グローバル化、環境制約の激化、人口爆発など世界のメガトレンドの潮流が大きく変わった。一方で日本は「失われた二〇年」と言われるほど、低迷が続き、デフレが長期化し経済の活力が削がれてきた。また高齢化、少子化が加速し、人口が収縮する中で、財政難が増幅しつつある。
環境条件のこれだけの巨大な潮流変化の中で、自らのシステムが進化しなければ、衰退するのはあたりまえであり、むしろ衰退しなければおかしい。逆に言えば、メガトレンドの変化をとらえ、新しい環境条件をしっかり見据えて、四〇~五〇年も古くなった現在のシステムを、覚悟を決めて、新たな環境にふさわしい仕組みに変革していけば日本にはまだまだ大きな可能性と潜在力はあるということである。
未曾有の国難の中、日本の可能性と潜在力を大きく開花させるために、「今」われわれは何をなすべきなのか。
千葉商科大学学長にして、切れ味鋭い言論でお馴染みの島田晴雄氏が、処方箋を大胆に提示する。
1 激変する内外の経済環境 2 再生をめざす日本――政府の取組み 3 日本の病状――累積した負の遺産 4 進化の止まった日本型システム 5 生かし得た震災の試練 6 国民にまず安心と希望を 7 新たなエネルギー戦略 8 新時代の国際立国 9 戦略農業のすすめ 10 医療を強力な成長産業に 11 住宅産業の大きな可能性 12 観光産業の躍進