地球上最後のフロンティアと呼ばれるアフリカ。日本人のアフリカに対するイメージは、貧困や紛争、開発や援助。しかし、ワールドカップの開催に端を見るように、アフリカ諸国の経済発展は目覚ましい。事実、観光で有名なマサイ族は携帯送金でヤギを買い、東アフリカの海岸沿いはリゾート地としてプールつきの家が並ぶ、大量虐殺のあったルワンダには近代ビルの建設ラッシュ、という事実を日本で知る人は少ない。
本書は、著者が実際にアフリカでのビジネスや投資にかかわった経験をもとに、今まさに台頭しつつあるアフリカの経済とそこに広がるビジネス機会について解説したものである。アフリカ経済のマクロの動向にとどまらず、具体的なベンチャーの事例や投資機会を紹介することにより、日本のビジネスパーソンがアフリカの国々の現実をよりよく理解し、ビジネスの相手または投資先として身近に考えられるような材料を提供する。
第1章 地球上最後の市場アフリカ 第2章 成長を後押しするICTと金融 第3章 アフリカ市場に挑むアジアの国々 第4章 アフリカの偉大なアントレプレナーたち 第5章 アフリカに殺到するPEファンド 第6章 アフリカ市場の可能性
芝 陽一郎
しば・よういちろう
株式会社アイスリーデザイン代表取締役。
1972年宮崎県生まれ。98年早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程修了。ロータリー財団の奨学生としてドイツのビーレフェルト大学にて理論社会学専攻。野村総合研究所にて金融システムコンサルタントとして勤務の後,ソフトバンクにて海外ベンチャーキャピタルとの折衝,事業企画を担当。当時ソフトバンクグループ会社内の最年少役員。その後,複数のIT企業の役員を歴任。
2009年6月より東アフリカ・ソーシャルベンチャープロジェクト合同会社(現・ケナーコ株式会社)にてケニア共和国のITベンチャーの投資事業を展開中。