世界は、グローバリズムの暴走を止めることができるのか?
本書では、グローバリズム=「アメリカ型システムの普遍化」という戦後アメリカの覇権的介入政策の変遷を、
○軍事グローバリズム(軍事ブロックと対外援助)、
○協調的グローバリズム(アメリカの相対的地位低下と同盟国負担)、
○金融グローバリズム(アメリカン・スタンダードによる金融資本市場自由化圧力)
という三段階に区分して、それがアジア経済および国際政治に与えた影響について平易に解説する。
さらに今世紀になって、そのグローバリズムが暴走していく過程(ブッシュの戦争、金融規制緩和)を描写することで、今日の世界経済混乱の本質を問いながら、グローバル資本主義「共同管理」の方向性を考える。
第1章 グローバリズムとは何か 第2章 軍事グローバリズム 第3章 グローバリズムとアジア 第4章 パクス・アメリカーナの崩壊 第5章 協調的グローバリズム 第6章 東西冷戦終結 第7章 金融グローバリズム 第8章 アジア通貨危機 第9章 暴走するグローバリズム 第10章 グローバリズムと地域共同体 終 章 ポスト・グローバリズム
金 俊行
キム・ジュネン
1958年大阪市生まれ
関西学院大学商学部卒 経済学博士(立命館大学)
元大阪経済法科大学経済学部教授
現在、関西学院大学、甲南大学、立命館大学、大阪市立大学非常勤講師、島根県立大学北東アジア地域研究センター客員研究員
著書『グローバル資本主義と韓国経済発展』(単著、御茶の水書房、2006年)、『東アジアの国家と社会』(滝沢秀樹編著、御茶の水書房、2004年)、『地域共同体とグローバリゼーション』(田中祐二、中本悟編著、晃洋書房、2010年)など。