アジア経済覇権の行方
米国を抜いて「世界第一位の超大国」になるシナリオを描いている中国に対し、日米両国はどう対応しようとしているのか。
日米の戦略の中核は、TPP環太平洋パートナーシップ協定である。
太平洋を取り巻く、日米を中心とした12カ国がTPPに大筋合意した。
日米安全保障条約が日米軍事同盟ならば、TPPは日米経済同盟とも言えるものである。
中国に経済覇権を握らせてはいけない、経済覇権は日米が支える。
そんな熱意で交渉は進んだ。
未来のアジア太平洋の覇権は、TPPの行方が鍵を握っている。
アジア太平洋、そして世界の覇権の将来を左右するTPP交渉を6年間にわたって取材し続けてきた朝日新聞記者が、その交渉経過と舞台裏をあますところなく描いたドキュメント。