会社を変えるために
平川克美氏(リナックスカフェ代表取締役)推薦!
「奥村宏ほど真面目に無骨に株式会社の研究を続けたものはいない。わたしにとって株式会社論の師匠は、この人だと思った。」
奥村法人資本主義論の集大成・完結版。
半世紀にわたって会社とは何かを考え続けた著者渾身の会社論。
法人とは何か、ということをめぐって十九世紀、ドイツで大論争が闘わされたが、それは「神は実在するか、否か」ということをめぐる神学論争と同じように、永遠に解決しない問題だとして放置されてきた。
しかし、現実に東京電力が起こした事故によって、会社=法人とは何か、ということがいま改めて大きな問題になっている。
そこで多年にわたって会社を研究してきた著者があらためて会社=法人とは何か、ということを問い直していく。
そのためには現に存在する会社についてみていくとともに、基本に立ち返って、これを哲学的にとらえていく必要がある。
人間とは何か、そして人間は何をなすべきか、国家とは何か、国家をどうすべきか、ということを考えるのが哲学であるとすれば、
会社とは何か、会社をどうすべきか、ということを考えるのが「会社の哲学」である。
本書ではアリストテレスやスピノザにまで遡るとともに、ヘーゲルやカッシラー、そして西田幾多郎や三木清などの哲学を参考にしながら「会社の哲学」を検討する。