「株式が親族に分散してしまい、経営の方向性をまとめられない」
「従業員とどう向き合えばよいのかわからない」
「兄弟姉妹の間で役割をどう分けるべきか」……。
本書は、ファミリービジネスにまつわる115の問いにQ&A形式で端的に答えるものです。
115の問いは、ファミリービジネスの現場で苦労されている方々からの問いや悩み、経験談がベースになっています。
こうした問いには教科書的な正解はなく、それぞれの会社や家族が自らの答えを探し続けなければなりません。
その答えを見つけるにあたっての道筋や考え方のヒントについて、著者自身が20年にわたり経営者や従業員と
接して得てきた知見をもとに本音ベースで解説しています。
ファミリービジネスに関する書籍は数多くありますが、その多くはデータや学術研究を中心にしており、実際の
「人間関係」「家族の感情」といった、ファミリービジネス特有のウェットな部分にはあまり触れられていません。
そこで本書においては、できる限り「現場のリアル」を盛り込むよう努めました。法律や制度の話も含まれますが、
それ以上に「ファミリーだからこそ起こる問題」「外からは見えにくい葛藤」といったテーマを重点的に扱っています。
本書が、ファミリービジネスに関わるみなさんが自らの会社の強みを再発見し、より前向きな経営へとつなげて
いただくきっかけとなることを願っています。