「職」があっても「場」がない
「職場」への処方箋
「個人商店化」が進み、個々人の気づきが消え入り、働く楽しさのない、「職」があっても「場」がない「職場」に、どうすれば「場」を取り戻すことができるのか。
場のマネジメントとは、カネ、感情、情報が相互作用を起こしている職「場」を管理する理論。場のマネジメントの神は細部に宿っている。大きく場の全体をとらえる一方で、その場の中では小さなディテールに注意を払って、場のメンバーの間の相互作用とそこから生まれる関係に化学反応を起こそうとする作業である。
本書では、「場の理論」創始者とコンサルタントが協働して、実践の技術を解説する。
第1章 場のマネジメントを現場で活かす 第2章 職はあるが「場」がない職場 第3章 職場に場をつくろう 第4章 職場活性化のための場づくりとしてのKI 第5章 KIを場の理論で読み解く 第6章 なぜ、見える計画とYWTは場を育てるのか 第7章 組織統合の壁を乗り越えるための場づくり 第8章 組織統合における5ステップモデル 第9章 場のギプス 第10章 人と組織は「場」で育つ 第11章 場の実践技術
伊丹敬之 【編著者】
いたみ ひろゆき
1945年愛知県豊橋市生まれ。一橋大学商学部卒業。カネギー・メロン大学経営大学院博士課程修了(Ph.D.)。一橋大学大学院商学研究科教授を経て、東京理科大学専門職大学院総合科学技術経営研究科教授・研究科長、一橋大学名誉教授。
主な著書に『日本企業の多角化戦略』(共著、日経・経済図書文化賞受賞)、『日本型コーポレートガバナンス』『経営戦略の論理〈第3版〉』『よき経営者の姿』(以上、日本経済新聞出版社)、『人本主義企業』(筑摩書房)、『日本産業三つの波』(NTT出版)、『場の論理とマネジメント』『経営を見る眼』『経営の力学』(東洋経済新報社)がある。
日本能率協会コンサルティング 【編著者】
「経営革新の推進機関」として1942年に活動を開始した。日本の経営コンサルティングの草分け的存在であり、日本的経営の強さを科学的に研究し続けている。現在では欧州、北米、アジアにも拠点を拡大し、世界で約500名のコンサルタントが活躍する。経営戦略、マーケティング&セールス、R&D、生産、サプライチェーン、組織・人事、業務プロセスなどの分野でコンサルティングを行なっている。