戦略企画

なぜ、あなたの企画は通らないのか?

金巻 龍一著
2024年11月29日 発売
定価 1,980円(税込)
ISBN:9784492558386 / サイズ:四六/並/304

本書は『外資系コンサルタントの企画力』(2015年刊)を改題の上、再編集したものです。

優れた企画が通るのではなく、
通った企画が優れている

・いわゆる発想法は不要である
・よいメッセージには必ず反対者がいる
・正しい戦略は正しく弱点をもつ
・企画フォーマットはまず無視、抵抗せよ
・キラーコンテンツは「お昼の話題」になる

「顧客の声を聞くのは現場。その現場から優秀な若手を集め、自社の強みを活かした、まったく新しい事業を考えさせよう」
これが「新発想を殺す」プロジェクトであることが理解できますか?

優れた発想は非常識の陰に隠れている。
簡単に了承されるアイディアは、相手にとって理解しやすいアイディア、すなわち目新しさのないものだということになる。新しい発想とは、誰も考えなかったもの、つまり、今までの常識からすると、どこかに非現実的な危うさを含んでいるものだ。…「このアイディアを説明したときに、参加者の中で顔をしかめる人がいるかどうか」。もし「いない」ならば、考え直しということになる。

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目次

第1章 焦燥編 なぜ、あなたの企画は通らないのか
その企画書は単なる意見書になっていないか?
発想を殺すのは企画がもつパラドックス
「走りながら考える」の叱咤激励に惑わされるな

第2章 妄想編 「常識のフェンス」から脳を解放しよう
「妄想」「発想」「構想」を区別せよ
顔をしかめる人がいないアイディアは考え直し
「数字」は妄想の友

第3章 発想編 頭の中にぼんやりと仕切りをつくってみよう
妄想と発想の境目
「問題点」を「前提」と置き換えると一気に思考は自由になる
意外に難しい「課題」の整理
「○○がない」は問題点や課題を説明していない

第4章 構想編 発想をビジネスに変えていこう
ビッグワードは足が早い
時には「大いなる野望」をもとう
事業にはストーリーがある
マーケティング・トライアングルは一生ものの武器
正しい戦略は、正しく弱点をもつ

第5章 実現シナリオ編 組織の底辺にある感情を武器としよう
「今日の午後から何をするか? 」
箇条書きは思考整理術
「する─なる」表で、実行に確信をもとう
組織設計は「指示」「相談」「具申」の3つを押さえよ
「根回し」で東西対決を、南北対決に変えよう
「正義は勝ちやすい」と心得よ

第6章 企画書とりまとめ編 「議論の触媒」を企画書に埋め込む
企画の目次の「ひな形」は存在しない
エグゼクティブサマリーこそが正式な企画書だ
その企画の意義は「新発見」? それとも「新常識」?
その企画内容は「お昼の話題」になり得るか
「形容詞」と「副詞」を消去してみよ
判断と決断を混同させるな

著者プロフィール

金巻 龍一  【著】
かねまき りゅういち

アクセンチュア、PwCコンサルティング、IBM戦略コンサルティンググループ、GCAなどにおいて、20年超にわたり戦略コンサルティング業務に従事。専門は、新規事業開発、B2B営業改革、グローバル戦略、ポストマージャーインテグレーション(PMI)、グローバル人材戦略。2002年のIBMによるPwCコンサルティング買収の際、PwCコンサルティング側統合リーダーを務め、当事者として経営統合を体験。その後、日本IBMにて、10年間にわたり「戦略コンサルティンググループ」を統括。2012年からは日本IBMにおけるグローバリゼーションサービス事業責任者を兼任。IBMグローバルにおける標準マーケティング手法「BVA」の発案者。
新規事業開発のプロデュース会社GXを設立し、現職。
早稲田大学理工学部卒業、同大学大学院修士課程修了。