現代リスクと保険理論

堀田 一吉著
2014年4月11日 発売
定価 3,520円(税込)
ISBN:9784492701393 / サイズ:A5/上/272

本書は、現代社会における主要なリスクである、交通事故リスク、地震リスク、信用リスク、環境リスク、賠償責任リスク、医療リスク、介護リスクなどをとりあげて、それぞれのリスク対応策としての保険制度の存在意義と課題を考察するものである。

 近代的保険はその発達に伴って、社会に存在するリスクの社会化をもたらしてきた。リスクと保険の関連性を論ずるにあたって、補償の二階建て論、官民関係論、市場原理との整合性、賠償責任ルールの設定などのテーマを設定し、それを中心に議論を展開することで保険政策の現代的課題にもつなげていくことにする。これらのテーマはいずれも保険学の主要課題であり、現行の保険制度とからめながら論ずることで、具体的かつ現実的な問題に対する政策提言も試みる。こうした議論を通じて、多様かつ複雑なリスクにさらされている現代社会において、保険がいかなる発展方向を示しているかを考察し、改めて保険の本質に迫るものである。

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概要

複雑化・多様化し我々を脅かす存在となったリスクの本質は何か。保険はどう対応できるのか。現代では不可欠となった保険の本質に迫る

目次

<主要目次>

第1章 現代リスクと保険の社会化
第2章 環境リスクと保険理論
第3章 地震リスクと保険理論
第4章 自動車リスクと保険理論
第5章 信用リスクと保険理論
第6章 賠償責任リスクと保険理論
第7章 医療リスクと保険理論
第8章 介護リスクと保険理論
第9章 巨大災害・巨大リスクと保険理論
第10章 保険セーフティネットと保険理論

著者プロフィール

堀田 一吉  【著】
ほった かずよし

1960年島根県松江市生まれ。1984年慶應義塾大学経済学部卒業、1989年慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程単位取得後、慶應義塾大学商学部助手、助教授を経て、2002年慶應義塾大学商学部教授、現在に至る。
 主な著書として、『保険理論と保険政策―原理と機能』(東洋経済新報社、2003年); 『民間医療保険の戦略と課題』(編著、勁草書房、2006年);『保険進化と保険事業』 (共編著、慶應義塾大学出版会、2006年)、『保険学』(共編著、有斐閣、2011年)など。