パフォーマンスの改善に役立つ
スタンダードなテキスト
本書は資産運用分野に詳しい経済評論家の山崎元氏による、主に個人投資家向けの「中級」解説書です。著者自身、本書のまえがきで、「中級」の意味をこう述べています。
「『中級』と称するのは、「こうすればいい」という結論(それも、しばしばあやしい結論)だけが書いてある入門書では飽き足らない人が自分自身でお金の運用を理解し実践するために書かれているが、一方で、専門家向けの投資の理論書ではないということの2点が理由だ」。
本書のベースとなった原稿は、著者がファイナンシャル・プランナーを対象として会員限定の形でネット上に連載した解説であり、本書はこれを一般の個人読者向けに加筆修正して完成しました。もともとがプロ向けだっただけに、内容の濃さ、正確さは類書の中で群を抜いています。
第I巻は家計の投資余力の把握の仕方に始まり、モダンポートフォリオ理論や行動ファイナンスといった理論を織り交ぜながら、個人の運用の計画作りを助ける内容です。第II巻は金融商品と運用戦略の解説を予定しています。
資産運用で、予想したような成果が出ないのはなぜなのか?こんな思いを抱いている個人投資家は少なくありません。投資家が陥りやすい誤解を解き、運用パフォーマンスの改善に役立つ良書です。
第1章 家計の投資余力を判定する 第2章 運用計画の作成方法 第3章 投資理論は有効か 第4章 投資理論と実際のマーケット 第5章 運用にまつわる誤解を解く 第6章 多様化する運用手段 第7章 金融機関とどう付き合うか
山崎 元
やまざき はじめ
経済評論家。専門は資産運用。楽天証券経済研究所客員研究員。マイベンチマーク代表取締役。
1958年、北海道生まれ。東京大学経済学部卒業、三菱商事に入社。野村投信、住友信託、メリルリンチ証券、UFJ総研など12回の転職を経て現職。雑誌連載、テレビ出演多数。『ファンドマネジメント』(金融財政事情研究会)、『年金運用の実際知識』(東洋経済新報社)、『お金をふやす本当の常識』(日経ビジネス人文庫)、『「投資バカ」につける薬』(講談社)、『新しい株式投資論』(PHP新書)、『超簡単 お金の運用術』(朝日新書)など著書多数。