シェールガス革命とは何か

伊原 賢著
2012年8月1日 発売
定価 2,640円(税込)
ISBN:9784492762042 / サイズ:サイズ:A5判/ページ数:192


「石油社会」から「ガス社会」へ


ガス黄金時代の到来で、世界のエネルギー政策、産業、安全保障問題が劇的に変化する





シェールガスとは、地下100~2600メートルに眠る、固く、薄片状にはがれやすい頁岩(シェール)に含まれているガスのこと。技術進歩により採掘方法が確立した。とりわけ北米において生産量が急増し、石油の需給逼迫や脱原発などエネルギー危機が叫ばれるなか、将来の「エネルギー救世主」との呼び声も高い。



アメリカでは石油輸入量の急速な減少と天然ガス自給率の急上昇が同時に進んでおり、石油輸入量を2025年までに3分の1削減する計画も発表された。2011年4月には、NGV普及促進法が提出され、長距離輸送のディーゼルトラックのNGV(Natural Gas Vehicle、天然ガス自動車)への代替促進が進められようとしている。自国で豊富に採掘できるようになったガスを梃子にして、自動車エンジン、船舶用エンジン、ジェットエンジンのガスエンジンへの転換技術開発が進み、自動車、航空機、兵器などの分野でガス関連技術のデファクト確立を本気で企図しているのだ。



本書では、シェールガスについての基礎的な知識から、今後のエネルギー事情に与える影響、さらには、シェールガスの普及・拡大で伸びる産業に至るまで、業界関係者が知っておくべきシェールガスの実際知識について解説する。

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概要

シェールガスについての基礎的な知識から、今後のエネルギー事情に与える影響、シェールガスの普及・拡大で伸びる産業に至るまで、業界関係者が知っておくべき実際知識。

目次


第1章 シェールガス革命とは何か

第2章 シェールガス争奪戦がはじまった

第3章 シェールガス革命で変わる日本のエネルギー政策

第4章 シェールガス革命で生まれるビジネス

第5章 シェールガス普及が引き起こす外交、エネルギー革命

付 論 シェールガス開発における環境問題と対策

著者プロフィール

伊原 賢
いはら・まさる

1983年東京大学工学部資源開発工学科卒業。1991年タルサ大学(米国オクラホマ州)大学院石油工学修士課程修了。1994年東京大学工学博士号取得、石油学会奨励賞。1983年石油公団(現独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構〔通称JOGMEC〕)入団。技術部、石油開発センター、アラブ首長国連邦ザクム油田操業、生産技術研究室長、天然ガス有効利用研究プロジェクトチームリーダー、JOGMECヒューストン事務所長などを経て、2008年より石油・天然ガスの上流技術の調査・分析業務に従事。

著書に『シェールガス争奪戦』(日刊工業新聞社)がある。