日本史における天皇

週刊東洋経済eビジネス新書No.334

週刊東洋経済編集部編
2020年6月22日 発売
定価 440円(税込)
ISBN:9784492921357 / サイズ:e新書/並/110

 日本史を振り返ると、天皇は、政治の表舞台での主役として、また政治的な実権を失ったときは名目上の権力者として、この国に関わってきた。明治憲法の下では統治権を総攬する君主として、そして日本国憲法の下では、国と国民統合の象徴として、歴史の節目でその地位は変化してきた。7世紀後半の律令国家の形成期から令和の時代まで、時の天皇とその時代背景を学ぶ意義は大きい。
 令和の時代を迎えたいま、“天皇から見た日本史”の最新の研究成果をみつつ、国のあり方についても考えてみよう。

本誌は『週刊東洋経済』2019年9月14日号掲載の28ページ分を電子化したものです。

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概要

天皇は日本史の中で重要な役割を果たしてきた。また最新の歴史学では、歴史上の天皇についての理解も変わってきている。律令国家形成から近現代史上の天皇の事績を振り返りつつ、現代の天皇・皇室のあり方も考える。

目次

現代と歴史上の天皇
天武・持統天皇 国の基礎をつくった天皇夫婦
白河天皇 見直される「院政」の意味
後醍醐天皇 独裁者と文化人 多面的な顔
光格天皇 密かに幕末への流れを用意
明治天皇 「日本の近代化」を体現
昭和天皇 時代遅れの「統帥」の仕組み
戦争終結に向け周到に行動
歴史から見る「三種の神器」
伊勢神宮に派遣された未婚の皇女「斎王」の秘密
「国民の中に入っていく」 行動する天皇陛下の真意
妃に求めた「自分の意見を言える人」
皇室のお金と使い道 大嘗祭めぐり違憲の声も
平成の天皇が徹底した「国民とともに」の姿勢
どうなる女性天皇、女性宮家 依然根強い保守派の反発
INTERVIEW 「伝統と因習を履き違えるな」(小林よしのり)
出口治明の私の天皇論

著者プロフィール

週刊東洋経済編集部  【編】
しゅうかんとうようけいざいへんしゅうぶ