コロナ時代の不動産

週刊東洋経済eビジネス新書No.352

週刊東洋経済編集部編
2021年1月26日 発売
定価 440円(税込)
ISBN:9784492921531 / サイズ:e新書/並/98

新型コロナウイルスの感染拡大は不動産業界にも激震をもたらした。2020年春の緊急事態宣言後は不動産市場が凍結。各社は一斉に市況悪化に身構えた。その後、緊急事態宣言が解かれ、街中に客足が戻り始めると業界に漂っていた悲壮感は幾分和らいだ。だが、不動産市況の先行きが明るいとは決していえない。かといって暴落するという懸念も聞こえてこない。奇妙な「なぎ」を読み解くカギは、リーマンショック時とは異なる金融環境にあった。
コロナ禍はインバウンド需要が蒸発したホテルや都市型商業施設を直撃。一方、賃貸マンション、物流施設、データセンター、戸建て住宅などアセットタイプにより影響度は異なっている。コロナショックは危機か、好機か。先行き不透明な中でも投資機会を探り、アセットのあり方を変えようとするデベロッパーや投資家たちの戦略を点検していく。

本誌は『週刊東洋経済』2020年7月4日号掲載の30ページ分を電子化したものです。情報は底本編集当時のものです。このため、その後の経済や社会への影響は反映されていません。

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概要

コロナ禍はホテルや都市型商業施設をが直撃した。だが、他の不動産業界では、その深刻度は資産タイプによって異なっている。翻弄される不動産、建設業への影響からアフターコロナへ向けた展望までを総点検する。

目次

コロナに翻弄される不動産業界
正念場の宿泊・商業施設にオーナーの苦悩は続く
新興ホテルが陥った危機
テナントが続々撤退 銀座一等地の異変
縮小か増床か オフィスの勝ち組・負け組
ウィーワーク、コロナのジレンマ
ネット通販の拡大で大型物流施設の冷めない熱狂
INTERVIEW リーマンショックの「生存者」が語る
 「中小オフィスへの影響は限定的」(トーセイ 社長・山口誠一郎)
 「フローの利益の誘惑に勝つ」(サンフロンティア不動産 会長・堀口智顕)
REIT暴落後の二極化
REITが遺したホテル投資の教訓
凍結状態のマンション市場
INTERVIEW 「価値観が変わるか変化を見極めたい」
低価格の戸建てが人気に
INTERVIEW 「医・職・住一体の街づくりが必要」
工事中断の先に待つゼネコンの深淵
INTERVIEW 前田建設工業 取締役専務執行役員・岐部一誠
 「“脱請負”で建設業界にルールチェンジを起こす」
施工自動化の未来と現実
INTERVIEW 建築家・隈 研吾
 「大箱の超高層都市は終わり 自然との一体型へ変わる」

著者プロフィール

週刊東洋経済編集部  【編】
しゅうかんとうようけいざいへんしゅうぶ