週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌

担当記者より
2015年10月17日号
2015年10月10日 発売
定価 703円(税込)
JAN:4910201331055

絶望の非正規

今や労働者の3分の1を占めるまでに膨らんだ非正規。企業が“調整弁”として都合よく使ってきたツケは社会全体に跳ね返る。このままでよいのか。日本の歪みをあぶり出す。

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週刊東洋経済とは

週刊東洋経済

『週刊東洋経済』は、変化する世の中を確かな視点で解明する総合ビジネス週刊誌です。

創刊は1895年(明治28年)、日本国内で最も歴史のある週刊雑誌でもあります。企業戦略から主要業界事情、国内外の政治経済はもちろん、近年はビジネス実用、テクノロジー、社会問題まで、経済の複雑化やビジネスパーソンの関心の広がりに対応し、幅広いテーマを取り上げています。

一方で創刊以来、一貫しているのはセンセーショナリズム(扇情主義)を排除し、ファクトにこだわる編集方針を堅持することです。「意思決定のための必読誌」を掲げ、今読むべき特集やレポートを満載し、価値ある情報を毎週発信しています。

週刊東洋経済の編集方針

  1. 取材力
    当社に所属する約100人の経済専門記者が主要業界、全上場企業をカバー。国内外の経済や業界、企業などを深堀りし、他には読めない記事を提供。
  2. 分析力
    複雑な情報やビジネス慣習、制度変化などを分析し、的確に整理。表層的事象をなぞるのではなく、経済や社会の底流で起きている構造を読み解く
  3. 中立性
    企業や業界側の立場や事情に追従することなく、本誌記者は取材対象を客観的立場で分析・評価し、ときには忖度なく切り込む。

3つのポイント

視野が広がる幅広いテーマ
「健全なる経済社会を先導する」という創刊理念のもと、企業戦略やマクロ経済だけでなく、社会問題や海外情勢など幅広いテーマで特集を組み、中立的な立場で情報発信をしています。

図解や表でわかりやすく
ビジネス誌の中で随一の規模を誇る約100人の記者集団が、「経済から社会を読み解く」スタンスで徹底取材。旬な情報を図解や表にまとめて、わかりやすく解説します。

『会社四季報』の独自データで深掘り
約3,900社の上場企業すべてに担当記者を配置。財務情報から海外進出情報など『会社四季報』ならではのデータベースから独自の切り口で深掘りし、分析した連載や特集を『週刊東洋経済』で展開しています。

目次

P.48

第1特集
もう知らないふりはできない
絶望の正規


(ルポ)フリーターを抜け出せない
氷河期世代の残酷な現実

[データが物語る] 中年フリーター273万人の実態

非正規の増加は必然? 日本型雇用慣行の歪み

あなたの子どもは大丈夫か
初就職は4割が非正規 狭くなる正社員への道

経験生かせず「ゼロリセット」に
一律3年で雇い止め 波紋広がる派遣法改正

女性活躍推進法は機能する?
妊娠後に6割が退職 マタハラ横行の悲劇

低い社会保険加入率、低賃金
増え続ける非正規雇用 課題解決への処方箋

パートより待遇はいいが… [ユニクロ] [すき家]
「週休3日制」「転勤なし」限定正社員の内実

労組が守るのは正社員だけなのか?

消えない雇い止めの記憶
期間工が集まらない トヨタの深刻な悩み

年収は正社員の半分以下
同じ仕事で大きな格差 日本郵政のアキレス腱

パート、契約社員が増えて企業業績は伸びたのか
[上場企業] 非正規の増加・減少ランキング

強まる外国人依存 技能実習制度の矛盾

 

P.20 核心リポート

TPP大筋合意に隠れた コメ“実質無傷”の欺瞞

インドネシア新幹線 真に敗れたのは誰か

統合を前に弱みが露見 ユニー、必死の抵抗

混戦のフリマアプリ 後発メルカリが爆伸

味の素、日清が関係解消 海外展開で「すれ違い」

 

P.28 ニュース最前線

鉄鋼│工場と建機で“異変” 神戸鋼に2つの想定外

アパレル│カジュアル衣料大手 アダストリア復活の理由

新技術│小泉進次郎も入れ込む 自動運転の「現実味」

 

P34 巻頭特集

日産・ルノー連合 2つの「死角」
ゴーン 最後の決戦

資本提携から16年。日産・ルノー連合を束ねるカルロス・ゴーン社長は今、2つの難題に直面している。

 

P.94 深層リポート

たちは 今日もデモへ行く!

酷暑が終わりを告げるころ、日本の中枢・国会議事堂前に市民が大挙して押し寄せた。この国のデモが力を持ち始めた。

 

P.102 深層リポート

ワタミ失敗

客離れが止まらない居酒屋チェーン「和民」。収益柱である介護事業の売却に追い込まれるなど混乱が続く。かつてない危機を迎えるワタミはどこへ向かう。

 

連載

|経済を見る眼|ダイバーシティブームへの異論/三品和広

|この人に聞く|東 哲郎/東京エレクトロン社長|統合なしでも成長は可能

|少数異見|又聞きや伝統の軽視。学ばずに議論する戦後70年目の危うさ

|知の技法|職場で実践できる「中期分析」の方法(7)/佐藤 優

|中国動態|インドネシアの鉄道商戦 中国の勝因は「市場化」だ/田中信彦

|グローバル・アイ|EU難民対策には総合的な亡命制度が必要/ジョージ・ソロスほか

|フォーカス政治|「経済優先」で再浮上狙うが改革スピードは遅い/星 浩

|株式観測|FRBは利上げ見送りで米国景気の下振れを回避/重見吉徳

|為替観測|日本銀行10月追加緩和でもドル円は大幅な円安にならず/佐々木 融

|投資の視点|TPP|食肉や農薬関連が上昇 小売りにも中期で注目

|マクロウォッチ|大企業の設備投資は期待どおりに復活するのか

|ブックス&トレンズ|『エンタテインメントの作り方』を書いた貴志祐介氏に聞く ほか

|Readers & Editors|読者の手紙、編集部から

|生涯現役の人生学|幕末の日露交渉/童門冬二

 

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ビジネスアスペクト:エスイー/建設・建築市場に変革の予兆 環境防災のエスイーが準備する「コンクリート革命」の真相
BRIDGE:佐賀県
BRIDGE:MUTOHホールディングス
ビジネスコア:セイコーエプソン

今後の発売スケジュール

  • 10/27(月) 週刊東洋経済 2025年11月1日号

訂正情報

週刊東洋経済「絶望の非正規」訂正情報

週刊東洋経済10月17日号(2015年10月10日発売)に、以下の間違いがありました。
訂正してお詫びいたします。

ページ 内容
56ページ ■「データが物語る中年フリーター273万人の実態」
   国民年金の受給額について
   誤:国民年金のみの場合、満額で月約6.6万円
   ↓
   正:国民年金のみの場合、満額で月6.5万円
77ページ ■国民年金のみの場合、満額で月6.5万円
   「非正規の加入率はまだ低い」の表の出所
   誤:厚生労働省「平成15年就業形態の多様化に関する総合実態調査報告」
   ↓
   正:厚生労働省「平成22年就業形態の多様化に関する総合実態調査」