週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌

担当記者より
2019年11月23日号
2019年11月18日 発売
定価 730円(税込)
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【第1特集】NHKの正体
いま、NHKの周辺がざわついている。その象徴といえるのが、元NHK職員の立花孝志党首率いる「NHKから国民を守る党(N国党)」の躍進だ。同党は受信料に焦点を合わせ、「NHKをぶっ壊す!」と連呼して脚光を浴び、今年7月の参議院選挙では比例代表で90万票以上を獲得、1議席を確保した。
ガバナンス面の課題も浮上している。今年9月、かんぽ生命保険の不適切販売を取り上げた報道をめぐり、日本郵政が経営委員会に抗議し、NHKが続編の放送を見合わせたことが明らかになった。NHKの報道の独立性を揺るがす事実といえる。
受信料収入の拡大により膨張は続いている。この「巨大公共放送」は本当に必要なのか。徹底的に検証する。

【第2特集】ファストファッション新時代
「フォーエバー21」が経営破綻し、「H&M」も販売不振。世界のアパレル市場をリードするのは、首位を独走する「ZARA」と、猛追する「ユニクロ」となった。両社に加え、新興勢力の「ワークマン」「デカトロン」も含めた勝ち残り合戦を追う。
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週刊東洋経済とは

週刊東洋経済

『週刊東洋経済』は、変化する世の中を確かな視点で解明する総合ビジネス週刊誌です。

創刊は1895年(明治28年)、日本国内で最も歴史のある週刊雑誌でもあります。企業戦略から主要業界事情、国内外の政治経済はもちろん、近年はビジネス実用、テクノロジー、社会問題まで、経済の複雑化やビジネスパーソンの関心の広がりに対応し、幅広いテーマを取り上げています。

一方で創刊以来、一貫しているのはセンセーショナリズム(扇情主義)を排除し、ファクトにこだわる編集方針を堅持することです。「意思決定のための必読誌」を掲げ、今読むべき特集やレポートを満載し、価値ある情報を毎週発信しています。

週刊東洋経済の編集方針

  1. 取材力
    当社に所属する約100人の経済専門記者が主要業界、全上場企業をカバー。国内外の経済や業界、企業などを深堀りし、他には読めない記事を提供。
  2. 分析力
    複雑な情報やビジネス慣習、制度変化などを分析し、的確に整理。表層的事象をなぞるのではなく、経済や社会の底流で起きている構造を読み解く
  3. 中立性
    企業や業界側の立場や事情に追従することなく、本誌記者は取材対象を客観的立場で分析・評価し、ときには忖度なく切り込む。

3つのポイント

視野が広がる幅広いテーマ
「健全なる経済社会を先導する」という創刊理念のもと、企業戦略やマクロ経済だけでなく、社会問題や海外情勢など幅広いテーマで特集を組み、中立的な立場で情報発信をしています。

図解や表でわかりやすく
ビジネス誌の中で随一の規模を誇る約100人の記者集団が、「経済から社会を読み解く」スタンスで徹底取材。旬な情報を図解や表にまとめて、わかりやすく解説します。

『会社四季報』の独自データで深掘り
約3,900社の上場企業すべてに担当記者を配置。財務情報から海外進出情報など『会社四季報』ならではのデータベースから独自の切り口で深掘りし、分析した連載や特集を『週刊東洋経済』で展開しています。

目次

第1特集
膨張する公共放送を総点検 NHKの正体

Part1 貪欲に収益拡大
あなたの家や会社は大丈夫? 押し寄せる受信料徴収
知らないと損する 受信契約にまつわる5つの疑問
「独立性」は守られているか 問われる受信料制度の意義
NHKが搭載をごり押し 物議を醸す受信料督促チップ
膨らむ制作費、金融資産… 受信料の使い道に疑問符

Part2 新領域への渇望
受信料収入の拡大に向けた布石 ネット同時配信の行方
「放送の中央集権と戦ってきた」 大分朝日放送社長 上野輝幸
技術開発では世界に先行 NHKが進める8K戦略

Part3 揺れる公共放送
元総務事務次官からの抗議で異例の対応 露呈する権力への弱さ
「経営委員会の誤りを正せるガバナンス体制を構築せよ」
 元NHK経営委員会委員長職務代行者 上村達男
平均年収1000万円超! 局員の給料・人事を大解剖
「報道現場に気概はある 壊しているのは上層部」
 大阪日日新聞編集局長(元NHK記者) 相澤冬樹
本当にNHKのお手本になる? BBCの意外な実態とこれから

第2特集
頂上決戦! ユニクロvs.ZARA ファストファッション新時代
『ユニクロ対ZARA 』の著者・齊藤孝浩氏に聞く 世界首位、ZARA 驚異の戦法
ユニクロとは一線画す ワークマン「真」の実力
知られざる異色の経営 "黒船"デカトロンの正体
百貨店名門アパレルの懊悩

スペシャルインタビュー
「東京都の職員に最強の武器を授ける」
東京都副知事 宮坂 学

深層リポート
大赤字のソフトバンクグループ それでも強気を貫く根拠
首位奪還に勢いづく伊藤忠 三菱商事の痛手と逆風
深夜休業のルールを明文化 セブン24時間営業の岐路


連載
|経済を見る眼|年齢の垣根を壊す時代がやってきた|柳川範之
|ニュースの核心|LNG導入は「日本発のエネルギー革新」だ|岡田広行
|『会社四季報』ルーキー登場|Chatwork
|トップに直撃|そーせいグループ会長兼社長 田村眞一
|フォーカス政治|長期政権の末期で噴き出す現場感覚なき政策の矛盾|牧原 出
|グローバル・アイ|弱国化を自ら選ぶ英国の不思議/若き環境活動家たちへ
|INSIDE USA|米国で波紋のベストセラー 右翼の新潮流、BAMとは?|会田弘継
|中国動態|アリペイがプリペイド導入 外国人も手軽に利用可能に|田中信彦
|マネー潮流|ECB新体制は波乱の幕開け|木内登英
|少数異見|日本のインバウンド政策に欠けているもの
|知の技法 出世の作法|焼失した首里城の再建が本土と沖縄にもたらすもの|佐藤 優
|経済学者が読み解く現代社会のリアル|円安で物価はいくら上がる? 輸入価格から分析|佐々木百合
|人が集まる街 逃げる街|印西市(千葉県) 独自に成長したニュータウン|牧野知弘
|マーケティング神話の崩壊|米国を席巻するDNVB|井上大輔
|必ず伝わる最強の話術|進行役の使命を果たすには|松本和也
|クラシック音楽最新事情|映画館で味わう香り立つ極上のオペラ|田中 泰
|話題の本|『2050年のメディア』著者 下山進氏に聞く ほか
|「英語雑談力」入門|be overwhelmed by~(~に圧倒される)|柴田真一
|経済クロスワード|アパレル・ファッション
|編集部から
|読者の手紙 次号予告

今後の発売スケジュール

  • 11/10(月) 週刊東洋経済 2025年11月15日号
  • 11/4(火) 週刊東洋経済 2025年11月8日号