週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌

担当記者より
2021年4月3日号
2021年3月29日 発売
定価 730円(税込)
JAN:4910201310418

【特集】Excelデータ分析術


Excelは仕事に不可欠な表計算ソフトですが、使うことで数字を“見える化”し、経営や営業・仕事の実態がつかめます。しかし知らない機能も多く、知れば深いデータの分析や仕事の効率化ができるものも少なくありません。そのノウハウは新入社員だけでなく、意思決定をする管理職以上にも必要でしょう。そこで将来推計ができる関数、ピボットテーブル、グラフ作成といったデータ分析に使える機能や、生産性を上げる技を紹介していきます。
 

担当記者より

特集「Excel データ分析術」を担当した宇都宮徹です。Excelで表計算を行うとき「$A$1」のように行も列も固定する「絶対参照」。これがF4キー一つで設定できるということを知っていますか。恥ずかしながら私はそれを知らずにいました。

Excelを使っている時に行き詰まって、そのつど検索で使いたい関数を調べたりしていませんか。でも、そのやり方を続けている限り、新しい技やデータ分析のノウハウは身に付きません。冒頭にあるようなちょっとした小技を知る機会もなかなかないでしょう。Excelはどこかできちんと勉強しないと、私がこれまでずっと「$」を手入力していたように、ずっと非効率なやり方で仕事し続けることになるのです。

そんな思いから企画したのが今回の特集です。書店の棚にはたくさんのノウハウ本が並んでいますが、それを買って1ページ目から勉強するのも大変なこと。このくらい知っておけば「Excel通」「データ分析ができる人」と思われるのではないか、と思うものを40ページに凝縮しました。

とはいえ、自分はExcel通だと思っている人でも注意が必要です。お使いのExcelはどのバージョンですか? Excel2016以降、ウォーターフローチャートを簡単に作れたり、将来推計が作れたりと、たくさんの機能が追加されています。新しい関数も増えているのです。

知っている人は知っているけれど、知らない人は一生知らないまま。ビジネスパーソンなら知っておきたいExcelの技を、この機会にぜひ身に着けてください。

担当記者:宇都宮 徹(うつのみや とおる)
東洋経済記者。1974年生まれ。機械業界を担当。『会社四季報未上場版』編集部、決算短信担当、『週刊東洋経済』編集部(連載、エンタメ、就職、大学などの編集担当)、『会社四季報プロ500』副編集長。2019年4月から週刊東洋経済副編集長

>>週刊東洋経済編集部の制作にかける思い

週刊東洋経済とは

週刊東洋経済

『週刊東洋経済』は、変化する世の中を確かな視点で解明する総合ビジネス週刊誌です。

創刊は1895年(明治28年)、日本国内で最も歴史のある週刊雑誌でもあります。企業戦略から主要業界事情、国内外の政治経済はもちろん、近年はビジネス実用、テクノロジー、社会問題まで、経済の複雑化やビジネスパーソンの関心の広がりに対応し、幅広いテーマを取り上げています。

一方で創刊以来、一貫しているのはセンセーショナリズム(扇情主義)を排除し、ファクトにこだわる編集方針を堅持することです。「意思決定のための必読誌」を掲げ、今読むべき特集やレポートを満載し、価値ある情報を毎週発信しています。

週刊東洋経済の編集方針

  1. 取材力
    当社に所属する約100人の経済専門記者が主要業界、全上場企業をカバー。国内外の経済や業界、企業などを深堀りし、他には読めない記事を提供。
  2. 分析力
    複雑な情報やビジネス慣習、制度変化などを分析し、的確に整理。表層的事象をなぞるのではなく、経済や社会の底流で起きている構造を読み解く
  3. 中立性
    企業や業界側の立場や事情に追従することなく、本誌記者は取材対象を客観的立場で分析・評価し、ときには忖度なく切り込む。

3つのポイント

視野が広がる幅広いテーマ
「健全なる経済社会を先導する」という創刊理念のもと、企業戦略やマクロ経済だけでなく、社会問題や海外情勢など幅広いテーマで特集を組み、中立的な立場で情報発信をしています。

図解や表でわかりやすく
ビジネス誌の中で随一の規模を誇る約100人の記者集団が、「経済から社会を読み解く」スタンスで徹底取材。旬な情報を図解や表にまとめて、わかりやすく解説します。

『会社四季報』の独自データで深掘り
約3,900社の上場企業すべてに担当記者を配置。財務情報から海外進出情報など『会社四季報』ならではのデータベースから独自の切り口で深掘りし、分析した連載や特集を『週刊東洋経済』で展開しています。

目次

特集
Excelデータ分析術

知りたいことは?目的別インデックス

1.実践編 データ分析が簡単にできる即戦力Excel術10
①未来推計を算出 
②移動平均線を簡単作成
③あらゆる表を見える化 
④膨大データを多角分析
⑤ランキング簡単作成術 
⑥度数分布はこう作る 
⑦「相関グラフ」を作る
⑧結果から数字を逆算する
⑨住宅ローンの額を試算  
⑩統計的な「確率」を算出 
  
「時間を確保して一気に覚えるのが上達のコツだ」
パソコン解説系YouTuber 金子晃之 

2.基本編 まずは知っておきたいExcelでできること
まずはこれを押さえるExcel操作の超基本
Excel画面各部の名称と役割/数式入力の基本
関数の構造/相対参照と絶対参照

最初の作り方が重要 データ整理の基本
表の構造の基本/データ入力の基本
データ統一化のポイント/「別表」活用の技術

セル結合、範囲指定ミス… Excel トラップあるある

3.技法編 データに合ったものを選びたいグラフの種類とTPO
一手間が評価を変える “美グラフ”テクニック
ちょっとした工夫で生産性アップ Excel 7つの小技
①「表示形式」を簡単に変える
②「プルダウン」選択肢を作る
③「置換」で一括変換
④「オートフィル」でさくっとコピー
⑤「ショートカット」で手間を省く
⑥セルごとに「入力切り替え」
⑦「F2キー」で文字修正をラクに

4.関数編 仕事で差がつく便利な関数セレクト22
表から情報を検索する/数値の端数処理や単位の変換/
統計や分析に役立つ/データの表現統一/日付の利用に役立つ

5.統計編 データ調査会社のプロが教える統計のイロハとツボ
キーワード①誤差
キーワード②有意 
キーワード③平均と分布
キーワード④相関
キーワード⑤回帰分析
「互換性」に注意が必要 バージョンに気をつけろ
ビッグデータで注目集まる 統計ソフト「R」って何?

ニュース最前線
東電の原発でテロ対策不備 セキュリティーは失格水準
4月の頭取交代が「白紙」 みずほ痛恨のトラブル続発
ルネサス那珂工場で火災 車載向け半導体不足に拍車


連載  
|経済を見る眼|中国スタートアップ企業の群生的発展|井上達彦
|ニュースの核心|超金融緩和の縮小が視野に入った米国|中村稔
|発見!成長企業|バイク王&カンパニー
|会社四季報 注目決算|今号の4社
|トップに直撃|アサヒグループホールディングス社長兼CEO 勝木敦志
|フォーカス政治|大震災が促した「記憶」のデジタル化|牧原出
|グローバル・アイ|200年を経てよみがえった 米国「反知性主義」の伝統|ゴードン・S・ウッド
|INSIDE USA|請負業者か従業員か ギグワーカー保護法の波紋|肥田美佐子
|中国動態|中国製ワクチンで外交攻勢強める|田中信彦
|財新|日本の「サンデン」を中国企業が買収国産初の大型旅客機を東方航空が購入
|マネー潮流|日銀のETF購入と株価の関係|佐々木融
|少数異見|スポーツにおけるジェンダー平等を考える
|企業事件簿|パチスロ帝王の全能感 企業価値を貶めたトップの公私混同|高橋篤史
|知の技法 出世の作法|北方領土問題に対する 日本共産党の過激な論理|佐藤 優
|経済学者が読み解く 現代社会のリアル|GAFA分割を含む 「競争促進政策」の注意点|菅谷拓生
|リーダーのためのDX超入門|アマゾンの"デジタル医療"がもたらす脅威|山本康正
|話題の本|『セルフ・デベロップメント・ゴールズ』著者 葛西龍也氏に聞く ほか
|経済クロスワード|Excel 統計術
|人が集まる街 逃げる街|東京都中央区 築地|牧野知弘
|編集部から|
|読者の手紙 次号予告|

今後の発売スケジュール

  • 10/27(月) 週刊東洋経済 2025年11月1日号
  • 10/20(月) 週刊東洋経済 2025年10月25日号