週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌

担当記者より
2021年5月1日・5月8日合併特大号
2021年4月26日 発売
定価 780円(税込)
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【特集】「未来を知る」ための読書案内 ベストブック2021


コロナ禍の中、「明日が見える1冊」を探せます! 特集では未来予測本、教養書、経済・経営書、ビジネス書、マンガなどジャンル別に、学識経験者・経営者・専門家・書店員から「いま読むべき本」を推薦してもらいました。また、DX、宇宙ビジネス、米中対立など「未来がわかる10テーマ」ごとに、キーパーソン推薦の3冊も掲載。ベストブック全200冊をランキングなどで紹介しました。さらに10万部超のベストセラー『LIFESPAN』超要約版として「老いなき世界」がわかる小冊子(特別付録)も付いています。
 

担当記者より

特集「『未来を知る』ための読書案内」を担当した宇都宮徹です。新型コロナウイルスの感染拡大にテクノロジーの進展、先が読めない世の中を少しでも見通したいという人が多いためでしょうか、書店には数多くの「未来を予測する本」が並んでいます。

今回の特集では、有識者や経営者、書店員など100人近くに、おすすめの本を紹介してもらったのですが、実際に未来予測本だけでもこんなに挙がるのかと驚きました。特集では、総合ランキングのほかにも、10のテーマ別、マンガと幅広く紹介しています。

AI(人工知能)研究の第一人者、東京大学の松尾豊教授が推薦してくださったのは、『サピエンス全史』の下巻です。この最終章では、やがて生命科学が技術が進歩すれば、新しい価値観を持つ人類が現れるという可能性を示唆しています。つまり、戦場で戦っても痛みを感じない人間もつくれるし、仕事し続けることが幸せだという人間もつくれるようになる。松尾教授は、それこそが未来で、30~50年後に実現するかもしれないと話してくれました。

マンガを専門に研究している京都精華大学の吉村和真教授には、未来予測マンガの読み方を教えていただきました。そこで紹介されている『機械仕掛けの愛』は、人間とAI(人工知能)で動くロボットがどう共生するかを先取りした作品。このマンガを松尾教授のインタビューを思い起こしながら読むと、かなりの現実味が感じられます。

私たちの未来はどうなるのか。緊急事態宣言によりまたもやステイホームを余儀なくされるゴールデンウィーク、本を手に取り、思索をめぐらせるのにはよい機会かもしれません。

担当記者:宇都宮 徹(うつのみや とおる)
東洋経済記者。1974年生まれ。機械業界を担当。『会社四季報未上場版』編集部、決算短信担当、『週刊東洋経済』編集部(連載、エンタメ、就職、大学などの編集担当)、『会社四季報プロ500』副編集長。2019年4月から週刊東洋経済副編集長

>>週刊東洋経済編集部の制作にかける思い

週刊東洋経済とは

週刊東洋経済

『週刊東洋経済』は、変化する世の中を確かな視点で解明する総合ビジネス週刊誌です。

創刊は1895年(明治28年)、日本国内で最も歴史のある週刊雑誌でもあります。企業戦略から主要業界事情、国内外の政治経済はもちろん、近年はビジネス実用、テクノロジー、社会問題まで、経済の複雑化やビジネスパーソンの関心の広がりに対応し、幅広いテーマを取り上げています。

一方で創刊以来、一貫しているのはセンセーショナリズム(扇情主義)を排除し、ファクトにこだわる編集方針を堅持することです。「意思決定のための必読誌」を掲げ、今読むべき特集やレポートを満載し、価値ある情報を毎週発信しています。

週刊東洋経済の編集方針

  1. 取材力
    当社に所属する約100人の経済専門記者が主要業界、全上場企業をカバー。国内外の経済や業界、企業などを深堀りし、他には読めない記事を提供。
  2. 分析力
    複雑な情報やビジネス慣習、制度変化などを分析し、的確に整理。表層的事象をなぞるのではなく、経済や社会の底流で起きている構造を読み解く
  3. 中立性
    企業や業界側の立場や事情に追従することなく、本誌記者は取材対象を客観的立場で分析・評価し、ときには忖度なく切り込む。

3つのポイント

視野が広がる幅広いテーマ
「健全なる経済社会を先導する」という創刊理念のもと、企業戦略やマクロ経済だけでなく、社会問題や海外情勢など幅広いテーマで特集を組み、中立的な立場で情報発信をしています。

図解や表でわかりやすく
ビジネス誌の中で随一の規模を誇る約100人の記者集団が、「経済から社会を読み解く」スタンスで徹底取材。旬な情報を図解や表にまとめて、わかりやすく解説します。

『会社四季報』の独自データで深掘り
約3,900社の上場企業すべてに担当記者を配置。財務情報から海外進出情報など『会社四季報』ならではのデータベースから独自の切り口で深掘りし、分析した連載や特集を『週刊東洋経済』で展開しています。

目次

特集
「未来を知る」ための読書案内 ベストブック2021

「未来年表」2021年→205X年 日本や世界はこう変わる!?

20年後、30年後の世界がわかる全32「未来予測本」ランキング
1位『2030年』著者インタビュー
「実験を常時怠らないリーダーが成功する」 ピーター・ディアマンディス
2位『2040年の未来予測』著者インタビュー 
「コロナ危機で淘汰が進めば日本は再成長」 成毛 眞

「未来予測本」名著ランキング

各分野の第一人者が推薦 未来がわかるテーマ×3冊
宇宙ビジネス 元JAXA宇宙飛行士、内閣府宇宙政策委員会委員 山崎直子
最先端医療 大阪大学大学院 医学系研究科教授 仲野 徹
AI 東京大学大学院 工学系研究科教授 松尾 豊
DX アサヒグループホールディングス取締役 谷村圭造
気候変動 ニューラルCEO 夫馬賢治
CASE ナカニシ自動車産業リサーチ代表アナリスト 中西孝樹
デジタル通貨 東短リサーチ社長 加藤 出
米中対立 山猫総合研究所代表 三浦瑠麗
格差社会 早稲田大学 人間科学学術院教授 橋本健二
働き方 ウォンテッドリーCEO 仲 暁子

未来を知るためにも読み継がれるべき25「教養書」名著ランキング
本読みの“達人” 内田樹が薦める いま読むべき10冊の教養書
リアル社会にも影響を及ぼす マンガから読む未来

経済学者や市場関係者が選んだ全36「経済・経営書」ランキング
1位『日本のセーフティーネット格差』著者インタビュー
「保険料支払いと給付を切り離す仕組みが必要」酒井 正
1位『ポール・ローマーと経済成長の謎』著者インタビュー
「ノーベル賞の受賞が本書に信憑性与えた」デヴィッド・ウォルシュ

経済学者・エコノミストが選ぶ 経済・経営書の名著
本読みの“巨人” 池上 彰が薦める ビジネスパーソン必読の7冊はこれだ!

トップは780ページに及ぶ大著、全32冊がズラリ 「ビジネス書」ランキング
1位 『独学大全』著者インタビュー 
「孤立する独学者の助けになればいい」読書猿

書店員が選ぶベストブックランキング
経済書、ビジネス書、ノンフィクション本対象の19賞(2018~20年)受賞作一覧

【特別付録】
[超要約版] LIFESPAN老いなき世界
老化は治療できる病気

ニュース最前線
トヨタのおひざ元で衝撃 有力販社「不正車検」の深層
ANA、非航空収入の倍増へ 人事に透けるトップの焦り
「異例決算」のセブン&アイ 明暗が分かれたお荷物事業


連載  
|経済を見る眼|安心と安全の良循環をどうつくるか|苅谷剛彦
|ニュースの核心|東芝の混乱から考える上場の意味|山田雄大
|発見!成長企業|アルファポリス
|会社四季報 注目決算|今号の4社
|トップに直撃|リコー社長 山下良則
|フォーカス政治|野党が政権交代を実現する条件とは|山口二郎
|グローバル・アイ|過去最高連発の経済指標 V字回復はどこまで続く?|ジム・オニール 
|INSIDE USA|高速道路を取り壊せ バイデン、異色提案の狙い|安井明彦
|中国動態|対中関係、冷静で具体的な視点を|富坂 聰
|財新|ファンドがフィリップスの家電を買収シャオミが1兆円投資でEVに参入
|マネー潮流|規制よりも適切な金融政策こそ必要|木内登英
|少数異見|人を切らない経営が社会に優しいのか
|企業事件簿|ちらつく女性の影 セイコーの経営を壟断したもの|高橋篤史
|知の技法 出世の作法|アジア外交を活発化させる ドイツの地政学的思想|佐藤 優
|経済学者が読み解く 現代社会のリアル|情報交換や交流で生じる「仲間効果」とは何か?|嶋本大地
|リーダーのためのDX超入門|日本人が知らないマイクロソフトの脅威|山本康正
|経済クロスワード|2021年の読書
|人が集まる街 逃げる街|東京都渋谷区 恵比寿|牧野知弘
|ゴルフざんまい|未来のヒーロー、 ヒロインを生む土壌|三田村昌鳳
|編集部から|
|読者の手紙 次号予告|

今後の発売スケジュール

  • 10/27(月) 週刊東洋経済 2025年11月1日号
  • 10/20(月) 週刊東洋経済 2025年10月25日号

訂正情報

「週刊東洋経済2021年5月1日・5月8日合併特大号」(4月26日発売)に、以下の間違いがありました。訂正してお詫び致します。
 
23ページ ■「トップに直撃」 リコー・山下良則社長インタビュー

プラスチックシートについての記述
【誤】インクジェット技術を生かし
 ↓
【正】トナー開発で培った技術を生かし

【誤】100%土に返るプラスチックシート
 ↓
【正】環境に優しいプラスチックシート