特集「実家の終活 『負動産』回避の新常識」を担当した中村正毅です。
以前に、遺品整理の現場に取材で立ち会わせてもらったことがあります。作業の様子を眺めていると、時折、業者の人が「千円札がありました!」「小銭がありました!」などと、大きな声で叫んでいる姿が目につきました。その業者によると、一軒家であれば遺品整理をする中でタンスや押し入れ、衣類などから平均10万円前後の現金が見つかるそうです。
悪質な業者になると、見つけた現金をそのまま黙ってポケットにしまう行為が横行しているといいます。そのため取材した業者では、スタッフが現金を目にして魔が差すことがないように、未然防止策として大きな声で申告させるようにしているとのことでした。
本特集では、業者に高額な料金を請求された事例を紹介しました。ただその良し悪しを見分けるのは、簡単ではありません。業者でないと手に負えなくなる前に、親と一緒に「生前整理」することがやはりベストな選択肢と言えそうです。
特集ではそのほかに、読者2900人の独自アンケートによる実家の片付けをめぐる悲惨な体験談や、空き家の解消に向けた行政の取り組みの紹介、損害賠償など空き家をめぐるリスクなどについて徹底解説するコーナーも設けています。是非書店で手に取ってご覧頂ければ幸いです。
担当記者:中村 正毅(なかむら まさき)
これまで雑貨メーカー、ネット通販、ネット広告、自動車部品、地銀、第二地銀、協同組織金融機関、メガバンク、政府系金融機関、財務省、総務省、民生電機、生命保険、損害保険などを取材してきた。趣味はマラソンと読書。

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