週刊東洋経済

情報量と分析力で定評のある総合経済誌

担当記者より
2021年3月20日号
2021年3月15日 発売
定価 730円(税込)
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【特集】波乱に負けない! 上がる株


日経平均株価は今年2月、30年半ぶりに3万円を超えました。その後に米国での長期金利の上昇を受けて株価は調整し、今後の相場についての見方が割れています。こういう局面では、個別企業の業績見通しがいつも以上に重要になります。

今回の特集では、3月19日発売の『会社四季報』春号の最新の業績予想を先取り。充実のランキングに加え、注目の投資法も紹介。投資初心者から上級者までお役に立つ一冊です。

担当記者より

特集「波乱に負けない!上がる株」を担当した林哲矢です。3月19日に『会社四季報 第2集春号』が発売されます。その4日前に発売日を迎える今号の『週刊東洋経済』では、四季報最新号のデータを先取りして、7つのランキングを作成しました。

足元の株価は乱高下が続いていますが、マーケットの目が向く先はすでに来2022年3月期です。集計やランキングに使用したデータは、今2021年3月期の業績予想ではなく、来2022年3月期の業績予想。実は上場3447社のデータを集計したところ、今期は6.8%の営業増益にとどまりますが、来期は20.3%もの大幅増益の予想です。

中でもご注目いただきたいのは、中小型銘柄でしょう。東証2部に限ってみれば、今期予想は30.6%の減益ですが、来期は実に55.2%の増益。ジャスダックにおいても、今期4.0%の減益ですが、来期は33.4%の増益予想という数字が出ました。誌面に掲載している2つ目のランキング「来期純利益予想の修正率上位50」でも、中小型銘柄が並びます。

コロナ禍で人々の生活様式が激変する中、苦戦を強いられている企業も多くありますが、これを機にと一気に構造改革を進めた企業、暗中模索を重ねた末に新たな儲け方を見出した企業なども出てきています。ぜひ本特集で四季報を先取りしてお宝銘柄を見つけてください。

担当記者:林 哲矢(はやし てつや)
東洋経済記者。日本経済新聞の記者を経て、ハーバード大学(ケネディスクール)で修士号。2018年から『週刊東洋経済』編集部記者。

>>週刊東洋経済編集部の制作にかける思い

目次

第1特集
波乱に負けない! 上がる株
これから相場はどうなる?

Part1 相場を読む
強気派「年内に3万9000円へ」 マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木 隆
慎重派「今はバブル。崩壊後を考えよ」 さわかみ投信 取締役最高投資責任者 草刈貴弘
バイデン、1.9兆ドル刺激策の是非 米国の株高はいつまで続く
ビットコインは1年で5倍に急騰 年内1000万円超も
金は最高値更新、銅も9年ぶりの高値圏 米中の政策が動かす商品市況

Part2 相場に勝つ 7大投資法
[投資法1]『株式ウイークリー』編集長が選ぶ 本命の主力株で勝負を
[投資法2] 厳選銘柄への長期投資で勝つ 構造的に強い企業を選べ
富裕層の儲け方を先取り ヘッジファンドはこう動く
[投資法3] 世界の株高を牽引 米国の高成長株を買う
[投資法4] 米国株投資の魅力と今後 バイデンの経済政策に乗れ
[投資法5] ショートスクイーズで株価は急騰 日本のゲームストップを探せ
[投資法6] 生活目線で選ぶ投資先 コロナ後も強い企業はここだ
[投資法7] 親子上場解消TOBで株価上昇 買収プレミアムを狙え
インデックス投信の売り対象に? TOPIXから外れる銘柄

Part3 最新!四季報ランキング
注目の来期業績を見通す コロナ後の成長企業
来期純利益予想の修正額上位50
来期純利益予想の修正率上位50
来期純利益予想の最高益更新率100
配当利回りの高い会社50
優待+配当の利回りの高い会社50
設備投資に積極的な会社50
外国人持株比率が上昇した会社50

スペシャルリポート
観光業の暗中模索 消えたGo Toトラベル
Go Toから置き去り 「街の旅行会社」の切実な訴え
苦境のビジネスホテル 「住宅化」も辞さぬ生存策
ABホテル、コロナ禍で黒字死守の神髄

ニュース最前線
ネット通販で楽天超え狙う ヤフーLINE統合の試練
東芝 VS.「モノ言う株主」 3月総会後も続く神経戦
みずほ大規模障害の失態 残された2つの疑問


連載  
|経済を見る眼|コロナ対策に欠けた「好機」という視点|小峰隆夫
|ニュースの核心|軽自動車こそEV化急ぎ脱「ガラ軽」を|山田雄大
|発見!成長企業|プラッツ
|会社四季報 注目決算|今号の4社
|トップに直撃|文教堂グループホールディングス 社長  佐藤協治
|フォーカス政治|首相の政治的思惑と「悲痛の叫び」|歳川隆雄
|グローバル・アイ|最低賃金引き上げで雇用減? 時代遅れの議論は捨てなさい|ダロン・アセモグル
|INSIDE USA|日米同盟を大きく動かす バイデン政権の新軍事政策|ジェームズ・ショフ
|中国動態|現代版「万里の長城」を構築へ|益尾知佐子
|財新|新興パネルメーカーが上場を撤回有人ドローンの開発企業に粉飾疑惑
|マネー潮流|「金利」か「量」かの議論に回帰|森田長太郎
|少数異見|副業トレーダーが熱中する仮想通貨のわな
|企業事件簿|裁かれなかった罪 オリンパス損失隠しの主犯|高橋篤史
|知の技法 出世の作法|官僚接待と利害関係者 国家公務員倫理法の規定|佐藤 優
|経済学者が読み解く 現代社会のリアル|ラジオ番組が後押しに 年前の女性の政治参加|奥山陽子
|リーダーのためのDX超入門|「AR」「VR」はどう捉えるべきなのか|山本康正
|話題の本|『「低度」外国人材』著者 安田峰俊氏に聞く ほか
|経済クロスワード|景気・マーケット
|人が集まる街 逃げる街|大阪府 門真市|牧野知弘
|ゴルフざんまい|YouTubeでは伝えきれないもの|三田村昌鳳
|編集部から|
|読者の手紙 次号予告|

訂正情報

「週刊東洋経済2021年3月20日号」(3月15日発売)に、以下の間違いがありました。訂正してお詫び致します。
 
79ページ
■表「TOPIX除外懸念のある意外な銘柄」
 
  流通株
時価
総額
(億円)
時価
総額
(億円)
【誤】 コーア商事HD 28.53 124.60 
フロンティア・M 32.40 109.46
ハイマックス 39.66 107.19
【正】 コーア商事HD 57.06 249.20
フロンティア・M 64.80 218.92
ハイマックス 79.32 214.38

時価総額の算出において、株式分割の影響を考慮せずに計算したため、間違いが生じました。